日東ベスト株式会社の2023年12月期第3四半期の決算報告書を分析しました。同社は山形県を拠点とする食品メーカーで、冷凍食品やおかず類などを製造・販売しています。当期の売上高は412.5億円と前年同期比5.4%増加し、経常利益は6.0億円と同じく大幅に増加しました。これは主に価格改定の実施や外食分野の回復などが寄与したためです。また、純資産は159.8億円と健全な財務状況を維持しています。今後はさらなる売上と利益の拡大を目指し、原材料価格高騰への対策にも注力していく方針です。
企業情報
企業名: 日東ベスト株式会社
証券コード: E00498
決算期: 3月期
日東ベスト株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
日東ベスト株式会社の決算日は3月31日です。第3四半期決算は12月31日となります。毎年6月に本決算の株主総会を行い、四半期決算は2月、5月、11月に開示されます。
主な事業
日東ベスト株式会社は、山形県を拠点とする食品メーカーです。主力事業は冷凍食品の製造・販売で、惣菜やおかず類などのプライベートブランド商品の生産にも取り組んでいます。他にも日配食品やレトルト食品、缶詰なども製造し、スーパーや外食産業などに幅広く販売しています。近年は新商品の開発にも注力し、健康志向のニーズにも対応しています。
今期の業績と利益率は?
2023年12月期第3四半期の売上高は412.5億円と前年同期比5.4%の増加となりました。利益面でも、営業利益は5.7億円、経常利益は6.0億円と大幅に改善しています。これは外食需要の回復や価格改定の効果によるものです。営業利益率は1.4%、経常利益率は1.5%と、少しずつ改善傾向にあります。
売上・利益の推移
近年の同社の売上高は400億円台を推移しており、2023年3月期の売上高は518.7億円でした。一方、利益面では、長らく低水準にあった経常利益が、2023年12月期第3四半期には6.0億円まで回復してきています。これは、外食や日配食品需要の回復、適時の価格改定などが功を奏したためです。今後も売上の伸びと収益性の向上が期待されます。
四半期連結貸借対照表について
2023年12月期第3四半期末の総資産は447.0億円と前期末比10.9%の増加となりました。これは主に預金や売掛金の増加によるものです。一方、負債は287.2億円と前期末比15.7%の増加で、支払手形や買掛金が増加しています。純資産は159.8億円と堅調に推移しており、自己資本比率は34.8%と健全な水準を維持しています。
資産の部
現金・預金が57.2億円増加し、売掛金も19.7億円増加するなど、資産全体で44.7億円増加しています。これは事業環境の改善を反映したものと考えられます。一方で、棚卸資産は60.5億円と前期末比わずかな増加にとどまっています。
負債の部
支払手形や買掛金などの流動負債が44.4億円増加したことが主な要因で、負債全体では28.7億円増加しています。長期借入金などの固定負債も増加傾向にあります。
純資産の部
利益剰余金が218.7億円と着実に積み上がっており、その他有価証券評価差額金も3.3億円増加するなど、純資産全体で159.8億円と健全な水準を維持しています。自己資本比率は34.8%となっています。
ROAとROE
同社のROAは当期3.7%と改善傾向にあります。これは経常利益の増加によるものです。一方、ROEは当期2.3%と低い水準にありますが、今後の売上高と利益の増加により、ROEの改善が期待されます。収益性の向上とともに資本効率の改善にも注力していく方針のようです。
キャッシュフロー
当第3四半期の営業キャッシュフローは13.4億円の収入となり、前年同期比では9.4億円の増加です。これは主に売上債権の増加があったものの、税金等調整前四半期純利益の増加などにより、全体として収入が増加しています。一方、投資活動によるキャッシュフローは支出超過となっています。財務活動によるキャッシュフローは借入金の増加などにより、全体としては現金及び現金同等物が57.2億円増加しました。
配当の支払額
2023年6月に実施された期末配当は1株当たり12円でした。年間配当は中間配当と合わせて1株当たり24円となっています。また、直近の第3四半期の1株当たり配当は無配です。安定的な配当政策を目指していますが、今後の業績動向を見ながら、配当水準の検討を行っていくとしています。
今後の展望
日東ベスト株式会社は、冷凍食品や日配食品の需要回復を背景に、売上高と利益の増加を目指していきます。同時に、原材料価格高騰への対策にも積極的に取り組み、収益性の改善を図る計画です。また、新しい商品開発にも力を入れ、健康志向などの消費者ニーズにも応えていく方針です。今後の業績拡大に期待が高まっています。
編集部のまとめ
日東ベスト株式会社は、主力の冷凍食品事業を中心に着実な業績回復を遂げています。直近の第3四半期決算では、売上高、経常利益ともに前年同期を大幅に上回りました。健全な財務体質も維持しており、今後の事業展開に期待が高まっています。同社はこれからも、市場ニーズに合わせた新商品開発や価格改定など、柔軟な対応を行い、さらなる成長を目指していくことが期待されます。
日東ベスト株式会社の決算日や配当についてまとめました。
日東ベスト株式会社の決算日は3月31日で、第3四半期決算は12月31日となります。配当については、年間配当は1株当たり24円を実施しています。今後は業績動向を見ながら、配当水準の検討を行っていくとしています。同社は引き続き、売上と利益の拡大、さらには株主還元の強化にも注力していくことが期待されます。