ドトール・日レスホールディングスは人気のコーヒーチェーンや有名レストランブランドを展開する企業です。新型コロナの影響から回復基調にあり、売上高が大幅に伸長するなど、業績は良好です。物価高や人件費高騰など経営環境は依然として厳しいものの、新商品投入やデジタル化など柔軟な経営で収益力を高めてきました。ドトールグループは外食業界の中でも強力なブランド力を持ち、今後もリーディング企業として飛躍が期待されます。
企業情報
企業名: 株式会社ドトール・日レスホールディングス
証券コード: E03518
決算期: 2月期
株式会社ドトール・日レスホールディングスの決算日・決算時期(スケジュール)は?
株式会社ドトール・日レスホールディングスの決算は2月期で、通常は3月上旬に決算発表を行っています。今回の四半期決算は2023年11月30日現在の第3四半期決算となります。
主な事業
株式会社ドトール・日レスホールディングスは、ドトールコーヒーグループとコーヒー事業、日本レストランシステムグループと外食事業、その他の事業を展開する持株会社です。
主力の外食事業では、「星乃珈琲店」や「洋麺屋五右衛門」などの直営およびフランチャイズ店舗を展開しています。また、コーヒー事業では、ドトールコーヒーショップの直営店およびフランチャイズ店舗を全国に展開しています。
今期の業績と利益率は?
当第3四半期連結累計期間の業績は、売上高が1,062億34百万円と前年同期比12.5%増加、営業利益が57億62百万円と前年同期比181.7%増加と大幅な改善となりました。
主力の外食事業とコーヒー事業の売上が順調に回復し、経常利益率は5.7%と高水準を維持しています。
売上・利益の推移
新型コロナの影響が収束し、売上高はコロナ前の水準を既に超える回復を見せています。
一方で、原材料高や人件費高騰などコスト上昇の影響もあり、営業利益や経常利益は依然としてコロナ前の水準まで至っていませんが、着実に改善しつつあると言えます。
四半期連結貸借対照表について
当第3四半期末の連結貸借対照表では、資産合計が1,272億13百万円と前連結会計年度末に比べ61億76百万円増加しています。
負債は283億45百万円と36億1百万円の増加、純資産は988億68百万円と25億74百万円の増加となっており、財務体質は健全に推移しています。
資産の部
資産の部では、現金及び預金が338億48百万円と前期末比16億26百万円増加しています。また、受取手形及び売掛金が74億13百万円と14億81百万円増加するなど、流動資産が全体として増加しています。
負債の部
負債の部では、支払手形及び買掛金が73億77百万円と10億31百万円の増加となりました。また、その他の流動負債も増加しており、負債全体としても増加しています。
純資産の部
純資産の部では、利益剰余金が843億72百万円と前期末比34億89百万円増加しており、純資産合計は988億68百万円となっています。自己資本比率は77.5%と健全な水準を維持しています。
ROAとROE
ROAは前期の6.0%から当第3四半期は5.6%に、ROEは前期の7.6%から当第3四半期は7.1%とやや低下しています。
これは、資産効率が若干悪化したことや、純利益の伸びが売上高の伸びほど大きくなかったためです。しかし、いずれも高水準を維持しており、収益力は健全な状況にあると言えます。
キャッシュフロー
当第3四半期のキャッシュ・フローは、営業活動によるキャッシュ・フローが80億49百万円の増加となっています。一方で、投資活動によるキャッシュ・フローは29億62百万円の減少となっており、新規出店などに積極的に投資していることがうかがえます。
財務活動によるキャッシュ・フローは、主に配当金の支払いにより15億43百万円の減少となっています。
配当の支払額
株式会社ドトール・日レスホールディングスは、2023年5月25日開催の定時株主総会で1株当たり16円の期末配当を決議しました。また、2023年10月13日開催の取締役会で1株当たり20円の中間配当を決定しており、年間配当金は36円となる見込みです。
今後の展望
株式会社ドトール・日レスホールディングスは、新型コロナの影響から確実に回復しつつあり、今後も売上高の伸長と収益力の向上が期待される企業です。
原材料やエネルギー価格の高騰などの経営環境の悪化も課題ですが、デジタル化の推進や新商品開発などの施策も奏功しており、中長期的な成長が見込めます。外食業界のリーディング企業として、今後の動向に注目が集まるでしょう。
編集部のまとめ
ドトール・日レスホールディングスは、コーヒー事業とレストラン事業を両輪に展開する大手外食企業です。新型コロナの影響から着実に回復し、売上高、利益ともに大幅に伸長しています。
コスト面での課題はあるものの、デジタル化や商品開発などで差別化を図り、収益力を高めてきました。今後も外食業界のリーディング企業として成長が期待されます。
株式会社ドトール・日レスホールディングスの決算日や配当についてまとめました。
株式会社ドトール・日レスホールディングスの決算は2月期で、通常3月上旬に決算発表を行っています。
配当については、2023年5月に1株当たり16円の期末配当、2023年10月に1株当たり20円の中間配当が決定しており、年間配当金は36円となる見込みです。
外食業界の中でも高い競争力を持つドトール・日レスグループの今後の動向に期待が高まります。