ウエルシアホールディングスはドラッグストアを中心とした小売事業を行う企業です。調剤薬局の併設や、化粧品の販売、プライベートブランドの開発など、幅広い事業を展開しています。今回の決算では、売上高304,734百万円と前年同期比2.2%増加、経常利益6,534百万円と23.4%の減少となりました。主力のドラッグストア事業が好調に推移し、物販部門を中心に売上が増加しています。今後はデジタル技術の活用でさらなる成長を目指すと共に、地域における健康ステーションとしての機能強化に取り組んでいきます。
企業情報
企業名: ウエルシアホールディングス株式会社
証券コード: 31410
決算期: 2024年2月期
ウエルシアホールディングス株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
ウエルシアホールディングスの決算日は2月末日です。通常の四半期決算は5月、8月、11月、2月に発表されます。また、本決算は4月下旬に発表される予定です。
主な事業
ウエルシアホールディングスは、ドラッグストアを中心とした小売事業を行っています。医薬品やコスメ、日用品の販売のほか、調剤薬局の運営や、自社ブランド「からだWelcia」「くらしWelcia」の開発にも力を入れています。また、近年では情報システムを強化し、デジタル技術を活用した新たな顧客サービスの展開にも取り組んでいます。
今期の業績と利益率は?
当第1四半期の業績は、売上高304,734百万円と前年同期比2.2%増、経常利益6,534百万円と23.4%減となりました。営業利益率は1.8%と前年同期の2.5%から低下しましたが、これは主に物流コストの増加などによるものです。一方で、調剤部門の好調などにより、売上高は堅調に推移しています。
売上・利益の推移
ウエルシアホールディングスの過去3年間の売上高と利益の推移をみると、売上高は1,217,339百万円と順調に増加しています。一方、経常利益は26,451百万円と前年同期比23.4%減少しました。これは、物流費の上昇や人件費の増加などによる影響が大きかったためです。今後は、デジタル化の推進や、プライベートブランドの強化などにより、収益力の改善を目指していきます。
四半期連結貸借対照表について
ウエルシアホールディングスの当第1四半期末の連結貸借対照表をみると、総資産は557,754百万円と前連結会計年度末と比べて5,893百万円増加しました。これは主に、現金及び預金が5,924百万円、商品が7,053百万円増加したためです。
資産の部
資産の部では、現金及び預金が36,457百万円、商品が144,146百万円となっています。これらは企業の収益力と資金繰りの健全性を示す指標といえます。また、有形固定資産が182,976百万円、無形固定資産が40,278百万円と、店舗網の拡大や情報システムの強化に投資していることがうかがえます。
負債の部
負債の部では、買掛金が166,677百万円、短期借入金が14,255百万円となっています。これらは事業運営に必要な資金を調達していることを示しています。また、リース債務が41,328百万円と、店舗設備への投資に充てられています。
純資産の部
純資産の部では、株主資本が236,400百万円となっています。自己資本比率は42.6%と、一定の財務健全性が維持されています。また、利益剰余金が185,359百万円と堅調な収益力も示されています。
ROAとROE
ウエルシアホールディングスのROA(総資産利益率)は前年同期の3.1%から2.0%に低下しました。これは、経常利益の減少により総資産に対する収益性が低下したためです。一方、ROE(自己資本利益率)は前年同期の10.9%から6.4%に低下しました。これは、利益剰余金の増加に伴い自己資本が増加したことが影響しています。今後は収益力の改善に努め、これらの指標の改善を目指していきます。
キャッシュフロー
ウエルシアホールディングスの当第1四半期のキャッシュフローは、営業活動によるキャッシュ・フローが10,803百万円の収入となっています。これは主に税金等調整前四半期純利益6,473百万円の計上と、仕入債務の増加によるものです。一方、投資活動によるキャッシュ・フローは3,599百万円の支出、財務活動によるキャッシュ・フローは1,280百万円の支出となっています。全体としては現金及び現金同等物が5,924百万円増加しており、財務の健全性が維持されています。
配当の支払額
ウエルシアホールディングスは、2024年4月8日開催の取締役会において、1株当たり17円の期末配当を決議しました。この配当額は前期の1株当たり16円から1円増加しており、収益力の改善に伴う利益還元の強化が図られています。今後も、株主への安定的な利益還元を目指していくとしています。
今後の展望
ウエルシアホールディングスは、2030年を目指す「地域No.1の健康ステーション」の実現に向けて、引き続き出店と改装を進めていきます。また、プライベートブランドの強化やデジタル技術の活用による新しい価値提供にも取り組みます。さらに、2026年2月までにはたばこの販売を終了し、禁煙支援プログラムの提供など、地域社会の健康増進にも注力していく方針です。今後も、ドラッグストアを核にした多角的な事業展開で、中長期的な成長を目指していきます。
編集部のまとめ
ウエルシアホールディングスは、ドラッグストア事業を中心に、調剤薬局や化粧品の販売など、幅広い事業展開を行っています。当期の業績は、物流費の上昇などによる営業利益率の低下はあったものの、売上高は順調に増加しており、財務体質も健全に推移しています。今後は、デジタル技術の活用やプライベートブランドの強化、健康増進への取り組みなどを通じて、さらなる成長を目指していきます。また、株主への安定的な利益還元にも注力しており、今後の業績推移に期待がかかります。
ウエルシアホールディングス株式会社の決算日や配当についてまとめました。
ウエルシアホールディングスの決算日は毎年2月末日で、通常の四半期決算は5月、8月、11月、2月に発表されます。また、2024年4月8日開催の取締役会において、1株当たり17円の期末配当の支払いが決議されました。これは前期から1円増加しており、株主への安定的な利益還元が行われています。今後も、企業価値の向上とともに、株主還元の充実にも注力していくことが期待されます。