株式会社Jストリームの今期の決算報告が発表されました。IT技術を活用したメディア系事業を展開する同社は、前期と比べ減収減益となりましたが、収益性は健全な水準を維持しています。決算の内容と今後の展望をお伝えしていきます。
企業情報
企業名: 株式会社Jストリーム
証券コード: 43080
決算期: 2023年3月期
株式会社Jストリームの決算日・決算時期(スケジュール)は?
株式会社Jストリームの決算日は3月31日で、毎年6月に決算報告書を提出しています。今回は2023年10月1日から12月31日までの第3四半期の決算内容が発表された次第です。
主な事業
株式会社Jストリームは、動画配信サービス、メディア系情報配信サービス、システム開発などを手掛けるIT技術を活用したメディア系事業を展開しています。主力サービスである「ライブ中継サービス」のほか、オンデマンド動画配信、動画配信システムの開発・運用などを行っています。医療、金融、放送業界などをターゲットとした事業を展開しており、幅広い顧客基盤を持っています。
今期の業績と利益率は?
当第3四半期連結累計期間の業績は、売上高8,493百万円(前年同期比9.8%減)、営業利益522百万円(前年同期比61.4%減)、経常利益542百万円(前年同期比59.6%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益295百万円(前年同期比64.3%減)となりました。利益率は低下しているものの、依然として高水準を維持しています。
売上・利益の推移
売上高は前年同期から約9.8%減少しましたが、医薬業界や放送業界などの顧客基盤を活かした安定収益を確保しています。一方で、原価低減などコスト管理に努めながらも、販売費及び一般管理費が増加したことから、営業利益率は6.2%となりました。経常利益も前年同期比で59.6%減少しています。
四半期連結貸借対照表について
当第3四半期連結会計期間末の資産は12,446百万円となり、前連結会計年度末比で517百万円減少しました。負債は1,593百万円と439百万円減少しています。
資産の部
流動資産は9,557百万円と前期末比で1,004百万円減少しています。これは主に配当金の支払や子会社の株式取得などによる現金及び預金の減少によるものです。一方、固定資産は2,888百万円と486百万円増加しており、のれんの増加やソフトウェアの取得などが要因となっています。
負債の部
流動負債は1,464百万円と354百万円減少し、固定負債は129百万円と84百万円減少しています。主な要因は未払法人税等の減少です。
純資産の部
純資産は10,852百万円と78百万円減少しました。これは、配当金の支払により397百万円減少したものの、親会社株主に帰属する四半期純利益295百万円を計上したことによるものです。
ROAとROE
当第3四半期連結累計期間のROA(総資産経常利益率)は4.4%、ROE(自己資本当期純利益率)は2.7%となりました。前年同期と比べROAは1.2ポイント、ROEは2.8ポイント低下しています。これは、売上高や利益の減少により収益性が低下したことが主な要因です。
キャッシュフロー
当第3四半期連結累計期間のキャッシュ・フローの状況については、四半期連結キャッシュ・フロー計算書が作成されていないため詳細は不明ですが、営業活動によるキャッシュ・フローは前年同期と比べ減少していると推測されます。これは、税金等の支払額の増加や法人税等の納付額の増加などが要因と考えられます。
配当の支払額
当社は、2023年6月に1株当たり16円の期末配当を実施しました。株主還元に取り組んでおり、前期実績と比べ1円増配となっています。
今後の展望
今後については、新型コロナウイルス感染症の影響が続くなか、医療、金融、放送業界などの顧客基盤を活かし、安定的な収益を確保していくことが重要です。また、生成AI技術の活用などを通じて、新しいビジネスモデルの構築にも取り組む方針です。経営環境の変化に柔軟に対応しながら、持続的な成長を目指していきます。
編集部のまとめ
株式会社Jストリームは、医療、金融、放送業界など様々な顧客基盤を有する動画配信事業者です。当第3四半期は減収減益となりましたが、依然として高い収益性を維持しています。今後は新型コロナウイルス感染症の影響が続くなか、顧客基盤を生かした安定収益の確保と、生成AI技術の活用などによる新しいビジネスモデルの構築に取り組む方針のようです。今後の動向に注目していきたいと思います。
株式会社Jストリームの決算日や配当についてまとめました。
株式会社Jストリームの決算日は3月31日で、毎年6月に決算報告書を提出しています。配当は、2023年6月に1株当たり16円の期末配当を実施しました。株主還元に取り組んでおり、前期実績と比べ1円増配となっています。