アース製薬株式会社の2024年度第1四半期の決算報告が発表されました。売上高は420億49百万円と前年同期と比べて3.0%の増加となり、増収を示しています。また、経常利益は51億48百万円で、前年同期比8.8%の減益となりました。
企業情報
企業名: アース製薬株式会社
証券コード: 49850
決算期: 12月
アース製薬株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
アース製薬株式会社の決算日は12月31日です。決算期は1月から12月までの1年間で、第1四半期は1月1日から3月31日までとなります。
主な事業
アース製薬は、虫ケア用品や口腔衛生用品、入浴剤など日用品の製造・販売を行う「家庭用品事業」と、食品・医薬品業界向けの衛生管理サービスを提供する「総合環境衛生事業」を展開しています。日本国内だけでなく、海外市場でもASEAN諸国や中国など、積極的に事業を展開しています。
今期の業績と利益率は?
2024年1月から3月までの第1四半期では、売上高が4.0%増加し420億49百万円となりました。一方で、営業利益は10.0%減少の49億78百万円、経常利益は8.8%減少の51億48百万円となりました。仕入価格高騰などの影響で、利益率の改善は進んでいないようです。
売上・利益の推移
長期的にみると、アース製薬の売上高は順調に増加してきました。2023年12月期は667億91百万円となり、過去最高の売上高を記録しています。しかし、利益面では原材料価格の高騰や広告宣伝費の増加などの影響から、経常利益は41億2百万円とやや減少傾向にあります。今後の収益力の改善が課題となっています。
四半期連結貸借対照表について
2024年3月末の四半期連結貸借対照表では、総資産が1,449億86百万円となり、前期末比で125億79百万円増加しています。この増加の主な要因は、売上債権と棚卸資産の増加によるものです。
資産の部
流動資産は858億16百万円と前期末比で116億46百万円増加しました。これは主に、売上債権が92億31百万円、棚卸資産が52億69百万円それぞれ増加したことによるものです。一方、固定資産は591億70百万円と9億33百万円の増加となりました。
負債の部
流動負債は686億63百万円と前期末比で111億69百万円増加しました。これは主に、仕入債務が76億94百万円、短期借入金が40億円それぞれ増加したことによるものです。固定負債は27億31百万円と1億81百万円減少しました。
純資産の部
純資産は735億91百万円と前期末比で15億90百万円増加しました。これは主に、利益剰余金が9億19百万円、為替換算調整勘定が4億82百万円それぞれ増加したことによるものです。
ROAとROE
アース製薬のROA(総資産利益率)は、直近の2023年12月期で3.1%となりました。一方でROE(自己資本利益率)は5.8%と、効率的な資産運用と収益性の向上に課題が残っている状況です。今後は、収益力の強化と資産効率の改善に向けた施策に期待が寄せられています。
キャッシュフロー
アース製薬の2023年12月期のキャッシュ・フローを見ると、営業活動によるキャッシュ・フローが114億円の収入となっています。一方で、設備投資などの投資活動によるキャッシュ・フローは60億円の支出となっています。財務面では借入金の返済などにより45億円の支出となりました。全体としては、現金及び現金同等物が9億円増加し、手元流動性は安定的に確保できている状況です。
配当の支払額
2024年3月期の期末配当は、1株当たり118円の配当を実施する予定です。前年同期と比べて変更はなく、配当性向は59.7%となっています。安定的な配当政策を維持しつつ、中長期的な成長投資にも積極的に取り組む方針のようです。
今後の展望
アース製薬は、中期経営計画「Act For SMILE – COMPASS 2026」に沿って、国内事業の収益力強化と海外市場の拡大に取り組んでいくとしています。国内では構造改革とブランド強化、海外ではASEAN市場やグローバル展開を 成長の柱として位置付けています。新型コロナの影響が収束に向かう中で、収益力の改善と海外事業の伸張に期待がかかっています。
編集部のまとめ
アース製薬は、国内の日用品事業と海外市場の拡大を柱とする中期経営計画を推進しています。第1四半期は増収を確保しましたが、利益面では原材料高などの影響を受けており、収益力改善が課題となっています。一方で、海外事業の成長や総合環境衛生事業の拡大など、将来の収益基盤強化に向けた取り組みも進めています。配当面では安定した政策を継続しており、株主還元にも注力していることが分かります。
アース製薬株式会社の決算日や配当についてまとめました。
アース製薬株式会社の決算日は12月31日で、第1四半期は1月1日から3月31日までとなります。また、2024年3月期の期末配当は1株当たり118円を予定しており、配当性向は59.7%となっています。今後も安定的な配当を維持しつつ、収益力の向上と海外市場の拡大に注力していくことが期待されます。