tripla株式会社の2024年1月期第1四半期決算が発表されました。ホスピタリティソリューションサービスを展開する同社は、新型コロナウイルス感染症の収束に伴い順調に業績を回復しつつあります。今期も着実な成長が期待されますので、ぜひその動向にご注目ください。
企業情報
企業名: tripla株式会社
証券コード: 51360
決算期: 10月
tripla株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
tripla株式会社の決算期は10月です。2024年1月期第1四半期の決算報告書が発表されました。毎年10月に本決算、2月、5月、8月に四半期決算を行っています。
主な事業
tripla株式会社は、ホスピタリティ業界に特化したソフトウェアやサービスを提供する会社です。主力商品の「tripla Book」は、宿泊施設の予約管理や販売促進を支援する宿泊予約サービスです。また、「tripla Bot」は客室清掃の自動化などを行うチャットボットサービスです。これらのサービスを通じて、宿泊施設の経営効率化と顧客満足度の向上を実現しています。
今期の業績と利益率は?
2024年1月期第1四半期の営業収益は344,485千円と大幅に増加しました。一方で親会社株主に帰属する四半期純損失は5,892千円となりました。新型コロナウイルス感染症の収束に伴い宿泊需要が回復基調にあるものの、先行投資に伴う費用が発生したため、一時的な減益になったと見られます。今後は収益性の改善が期待できます。
売上・利益の推移
tripla株式会社の売上高は、新型コロナウイルス感染症の影響により2022年10月期には一時的に減少しましたが、2023年10月期には472,108千円と大幅な回復を遂げています。また、経常利益は166,692千円と高い収益性を維持しています。今後も旅行需要の回復に伴い、さらなる業績向上が期待されます。
四半期連結貸借対照表について
tripla株式会社の2024年1月期第1四半期末の連結貸借対照表を見ると、資産合計は5,114,327千円となっています。内訳として、現金及び預金が4,435,821千円と手元流動性が高い状況です。一方で、負債合計は3,804,171千円となっており、内訳として預り金が3,328,433千円と大きな比重を占めています。
資産の部
資産の部では、流動資産が4,747,350千円と大部分を占めており、そのうち現金及び預金が4,435,821千円と手元流動性が高い水準にあります。固定資産は366,977千円で、のれんが274,386千円と主要な内訳となっています。
負債の部
負債の部では、流動負債が3,551,817千円と大部分を占めており、その内訳として預り金が3,328,433千円となっています。これは「tripla Book」を通じた宿泊予約代金の前受金が大きいことが要因です。固定負債は252,354千円で、長期借入金が主な内訳となっています。
純資産の部
純資産の部では、資本金が838,056千円、資本剰余金が1,218,791千円となっています。一方で、利益剰余金は△798,190千円と累積損失が計上されています。この背景には、新規事業への先行投資が影響しているものと考えられます。
ROAとROE
tripla株式会社のROAは2.5%、ROEは18.1%となっています。2022年10月期と比較すると、ROAは低下しているものの、ROEは大幅に改善しています。これは、上場に伴う資本の増強や収益力の向上により、自己資本効率が高まったためと考えられます。今後も収益性の向上とともに、ROE水準の維持・向上が期待されます。
キャッシュフロー
tripla株式会社のキャッシュフローは、営業活動によるキャッシュフローが166,828千円の増加と好調に推移しています。一方で、投資活動によるキャッシュフローが380,279千円の減少となっており、M&Aなどへの積極投資がなされています。財務活動では265,346千円の増加となり、上場に伴う資金調達が寄与しています。全体としては、現金及び現金同等物が4,435,821千円と、手元流動性が高い水準を維持しています。
配当の支払額
tripla株式会社は現在のところ配当を行っておりません。成長投資に注力しているためで、今後の業績拡大とともに、配当の実施が期待されます。
今後の展望
tripla株式会社は、国内外でのM&Aを通じたサービス展開の拡大に積極的に取り組んでいます。2023年11月にはシンガポールのBOOKANDLINK PTE. LTD.を子会社化し、インドネシア市場への参入を果たしました。また、2024年2月にはタイ・台湾の企業を相次いで買収するなど、アジア市場での地位強化を加速させています。今後も、これらの海外展開と国内サービスの強化を両輪に、ホスピタリティ業界のリーディングカンパニーを目指していくことが期待されます。
編集部のまとめ
tripla株式会社は、新型コロナウイルス感染症の収束に伴う宿泊需要の回復を背景に、順調に業績を伸ばしています。また、積極的なM&Aによりアジア市場での事業基盤を強化しつつ、国内サービスの強化にも取り組んでいます。今後も、事業領域の拡大とサービスの競争力向上を通じて、ホスピタリティ業界のリーディングカンパニーを目指していくことが期待されます。
tripla株式会社の決算日や配当についてまとめました。
tripla株式会社の決算期は10月です。年4回の四半期決算を行っており、2024年1月期第1四半期の決算報告書が発表されました。現在のところ配当は行われていませんが、今後の業績拡大に伴い、配当の実施が期待されます。