井関農機株式会社が2024年1月から3月までの第1四半期決算を発表しました。売上高は43,972百万円と前年同期比4.2%減少したものの、営業利益は734百万円と収支改善が進んでいます。同社は農業関連機械の国内外の主要メーカーで、トラクターや田植機などの大型機械から小型の芝刈機まで幅広い製品を展開しています。今期の業績は海外市場を中心に堅調に推移しており、業績の回復に期待がかかっています。
企業情報
企業名: 井関農機株式会社
証券コード: 63100
決算期: 2024年12月期
井関農機株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
井関農機株式会社の決算日は12月31日です。第1四半期決算の業績は2024年1月1日から3月31日までの3ヶ月間となっています。
主な事業
井関農機株式会社は主に農業機械の製造・販売を手がけています。トラクターや田植機、コンバインなどの大型機械から、芝刈機やスプレーヤーなどの小型園芸機器まで、幅広い製品ラインナップを取り揃えています。国内市場を中心としつつ、北米やアジア、欧州など海外市場にも事業展開しています。
今期の業績と利益率は?
同社の2024年1月から3月までの第1四半期決算は、売上高が43,972百万円と前年同期比4.2%減少しましたが、営業利益は734百万円と前年同期比56.6%減少に留まりました。営業利益率は1.7%と前年同期から4.5ポイント低下しています。海外市場を中心に比較的堅調に推移し、収支改善が進んでいる状況です。
売上・利益の推移
同社の売上高は2023年1-3月期が45,885百万円でしたが、2024年1-3月期は43,972百万円と減少しています。一方で、営業利益は2023年1-3月期が1,690百万円から2024年1-3月期は734百万円に減少しましたが、収支は改善傾向にあります。この背景には、国内市場の減収はあるものの、海外市場での好調な業績が影響しているものと考えられます。
四半期連結貸借対照表について
同社の2024年3月31日時点の四半期連結貸借対照表を見ると、総資産が228,319百万円と前期末から11,216百万円増加しています。これは売上債権の増加が主な要因となっています。負債は153,232百万円と10,346百万円増加し、純資産は75,086百万円と870百万円増加しました。
資産の部
資産の部では、受取手形、売掛金及び契約資産が35,030百万円と大きく増加しており、これが総資産の増加の主因となっています。一方で、商品及び製品は62,921百万円と増加しているものの、その他の資産項目は概ね横ばいで推移しています。
負債の部
負債の部では、短期借入金が41,120百万円と大幅に増加しています。これは売上債権の増加に伴う運転資金の調達によるものと考えられます。一方で長期借入金は27,513百万円と減少しています。
純資産の部
純資産の部では、利益剰余金が20,234百万円と減少しているものの、その他の包括利益累計額が13,857百万円と増加しています。この結果、純資産合計は75,086百万円となっています。
ROAとROE
ROA(総資産営業利益率)は前年同期の2.9%から1.3%に低下しています。一方、ROE(自己資本利益率)は前年同期の3.9%から2.4%に低下しています。この背景には、売上高の減少と営業利益の減少が影響しているものと考えられます。今後は収益力の改善が課題となっています。
キャッシュフロー
当第1四半期の四半期連結キャッシュ・フロー計算書は作成されていませんが、前年同期の実績を見ると、営業活動によるキャッシュ・フローは1,421百万円の収入、投資活動によるキャッシュ・フローは1,377百万円の支出となっています。財務活動によるキャッシュ・フローは借入金の増減などにより変動しており、全体として現金及び現金同等物は増加傾向にあります。
配当の支払額
井関農機株式会社は1株当たり30円の期末配当を実施しています。2024年3月28日の定時株主総会で、2023年12月期の期末配当が決議されました。この配当は前期と同額となっています。同社は株主還元にも力を入れており、今後の業績次第では配当の増額も期待できるでしょう。
今後の展望
井関農機は国内外の農業機械市場でトップクラスの地位を占めていますが、短期的には国内市場の減速が続くものと予想されます。一方で、海外市場は引き続き成長が見込まれ、同社はこの分野に経営資源を集中して収益力の向上を図っていく方針です。また、大型・先端・環境・畑作市場への取り組みにも注力し、中長期的な成長を目指します。
編集部のまとめ
井関農機株式会社の2024年第1四半期決算は、売上高が前年同期から減少したものの、収支の改善が見られる結果となりました。海外市場での好調な実績が支えとなった一方、国内市場では減速が続いています。今後は大型機や先端技術への注力、環境対応製品の拡充などで業績回復を目指していく方針のようです。株主還元においても、今期も30円の期末配当を実施しており、株主に対する姿勢も堅持しています。
井関農機株式会社の決算日や配当についてまとめました。
井関農機株式会社の決算日は12月31日で、第1四半期決算の期間は2024年1月1日から3月31日までの3ヶ月間となっています。同社は1株当たり30円の期末配当を実施しており、株主還元にも力を入れています。今後の業績次第では、配当の増額も期待できるでしょう。