日機装株式会社(コード:6360)の2024年3月期第1四半期の決算報告書を見てみましょう。2024年3月期第1四半期の業績は好調で、売上収益48,251百万円(前年同期比18.1%増)、営業利益1,298百万円(前年同期は営業損失861百万円)と前年同期から大幅に改善しています。
企業情報
企業名: 日機装株式会社
証券コード: 6360
決算期: 12月期
日機装株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
日機装の決算は12月期で、5月中旬に前年度の有価証券報告書を提出しています。また、2月中旬と8月中旬には第2四半期と通期の決算短信を発表しています。
主な事業
日機装は「工業部門」と「医療部門」の2つの事業を展開しています。工業部門では、産業用ポンプ、液化ガス・産業ガス関連機器、航空機用炭素繊維強化樹脂製品などを製造・販売しています。また、医療部門ではダイアライザーをはじめとした血液透析関連製品、急性血液浄化療法関連製品などを提供しています。
今期の業績と利益率は?
2024年3月期第1四半期の業績は好調で、売上収益48,251百万円(前年同期比18.1%増)、営業利益1,298百万円(前年同期は営業損失861百万円)と収益、利益ともに大幅な改善となりました。事業や製品別にみると、インダストリアル事業、航空宇宙事業、メディカル事業などで収益性が向上しています。
売上・利益の推移
日機装の売上収益は、2023年3月期第1四半期の40,856百万円から2024年3月期第1四半期は48,251百万円と大幅に増加しました。また、営業利益も2023年3月期第1四半期の営業損失から2024年3月期第1四半期は1,298百万円の利益に転換しています。このように、売上、利益ともに順調に推移しています。
四半期連結貸借対照表について
2024年3月31日時点の連結貸借対照表では、資産合計311,040百万円、負債合計177,478百万円、純資産133,561百万円となっています。資産は前期末から14,811百万円増加し、負債も7,538百万円増加しましたが、純資産も7,272百万円増加しており、財務状況は健全に推移しています。
資産の部
資産の部では、現金及び現金同等物が35,180百万円、棚卸資産が60,125百万円、有形固定資産が52,659百万円となっています。流動資産と固定資産のバランスが取れた構成になっています。
負債の部
負債の部では、短期借入金が31,557百万円、長期借入金が55,003百万円となっています。有利子負債のコントロールが重要になりますが、総資産に占める有利子負債の割合は約28%と適切な水準です。
純資産の部
純資産の部では、親会社の所有者に帰属する持分が131,589百万円となっています。自己資本比率は42.31%と良好な水準を維持しています。
ROAとROE
ROAは前期末の7.9%から当第1四半期は5.4%、ROEは前期末の11.1%から同8.8%となっています。利益の改善により収益性が高まり、ROAとROEも好転しています。今後も事業基盤の強化と収益性向上に努め、ROA、ROEともに一定水準を維持していくことが重要です。
キャッシュフロー
当第1四半期のキャッシュフローは、営業活動によるキャッシュ・フローが△16,998百万円の支出、投資活動によるキャッシュ・フローが△781百万円の支出、財務活動によるキャッシュ・フローが19,742百万円の収入となりました。全体としては2,876百万円の増加となり、手元流動性は35,180百万円と健全な水準を維持しています。
配当の支払額
日機装は、2024年2月14日開催の取締役会で、2023年12月期の期末配当を1株当たり15円と決議しました。この結果、年間配当金は30円となる見通しです。配当性向は2023年12月期の見通しで23.7%となっています。安定的な配当を維持していく方針のようです。
今後の展望
日機装は、2023年から始まる新中期経営計画「Nikkiso 2025 フェーズ2」に取り組んでおり、「技術力の向上」、「事業ポートフォリオの再構築」、「経営基盤の強化」を重点課題として、本格的な成長を目指しています。LNGや次世代エネルギー関連、航空機産業などの主要市場で需要が堅調に推移しており、今後の業績拡大が期待できそうです。
編集部のまとめ
日機装の2024年3月期第1四半期の業績は大幅に改善し、売上収益、営業利益ともに大きな進捗を示しました。特に、インダストリアル事業、航空宇宙事業、メディカル事業などの収益性向上が好結果につながっています。今後も中期経営計画の推進により、持続的な成長と企業価値向上を図っていくことが期待されます。
日機装株式会社の決算日や配当についてまとめました。
日機装の決算日は12月期で、5月中旬に有価証券報告書を提出しています。また、2月中旬と8月中旬に第2四半期と通期の決算短信を発表しています。2023年12月期の期末配当は1株当たり15円で、年間配当金は30円となる見通しです。今後も安定的な配当政策を維持していくことが期待されます。