能美防災株式会社の最新決算報告を分析してみました。この防災企業は企業の安全、社会の安心を支える重要な役割を果たしています。直近の業績を見ると、売上高は78,877百万円と前年同期に比べ11.3%増加するなど、順調に推移しています。特に保守点検関連の事業が好調で、安定収益の確保に寄与しています。
企業情報
企業名: 能美防災株式会社
証券コード: 67440
決算期: 2023年4月1日〜2024年3月31日
能美防災株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
能美防災株式会社は3月決算を行う企業です。第3四半期決算は2023年12月31日で、第4四半期決算は2024年3月31日となります。この第4四半期が同社の本決算となります。
主な事業
能美防災株式会社は、主に火災報知設備、消火設備、保守点検などの防災関連事業を展開しています。これらはオフィスビル、商業施設、工場など、様々な建物の防火・防災に不可欠なシステムを提供しています。最近ではソフトウェアやIoT技術を活用し、より高度で安全性の高いサービスも展開しています。
今期の業績と利益率は?
今期の業績は、売上高78,877百万円、営業利益3,475百万円と、前年同期比で大幅に増加しています。利益率も上昇傾向にあり、営業利益率は4.4%と前年同期の2.9%から1.5ポイント改善されています。原材料価格上昇の影響などがある中、適切な価格転嫁に努めた結果といえます。
売上・利益の推移
能美防災株式会社の売上高は、2022年3月期105,537百万円、2023年3月期予想で110,000百万円超と増加傾向にあります。また、経常利益も2022年3月期7,020百万円から2023年3月期は7,500百万円前後の水準を維持する見通しです。防災市場の需要は今後も堅調に推移すると期待されます。
四半期連結貸借対照表について
資産の部
総資産は前期末の151,602百万円から144,381百万円に減少しました。これは主に受取手形、売掛金及び契約資産が減少したことによるものです。一方で、原材料及び貯蔵品が増加するなど、資産構成に変化がみられます。
負債の部
負債合計は、前期末の34,966百万円から26,939百万円に大幅に減少しています。電子記録債務や賞与引当金、未払法人税等が減少したことが主な要因です。
純資産の部
純資産は前期末の116,635百万円から117,442百万円に増加しました。その他有価証券評価差額金が増加したことが主な要因です。自己資本比率は80.2%と財務体質が強化されています。
ROAとROE
ROAは2.1%、ROEは2.3%となっています。これは前年同期と比べそれぞれ0.1ポイント、0.3ポイントの改善です。売上高と利益の増加により、資産効率と株主資本効率が向上しています。今後さらなる事業拡大と収益力強化に取り組んでいくことが期待されます。
キャッシュフロー
営業キャッシュ・フローは5,205百万円の収入超過となりました。これは主に税金等調整前四半期純利益の計上によるものです。一方で、投資活動によるキャッシュ・フローは1,692百万円の支出超過となり、設備投資などに資金が充当されました。財務活動によるキャッシュ・フローは2,674百万円の支出超過で、配当金の支払いなどによるものです。
配当の支払額
当第3四半期は中間配当として1株当たり23円の配当を実施しました。この結果、年間配当金予想は46円となっており、前期の40円から増額される見込みです。安定配当を継続しつつ、中長期的な成長に向けた投資にも注力していくと考えられます。
今後の展望
能美防災株式会社は2028年度の中長期ビジョンを掲げ、その実現に向けた取り組みを強化しています。デジタル化やサービス拡充などを通じて、より高い付加価値を生み出し続ける企業への変革を目指しています。防災市場の成長力と同社の技術力を活かし、今後の業績拡大が期待されます。
編集部のまとめ
能美防災株式会社は防災関連事業で堅調な業績を収めています。特に保守点検事業の好調は収益の柱となっており、今後もデジタル化などの取り組みにより、さらなる業績向上が望めそうです。一方で原材料価格の上昇など、外部環境の変化にも注意が必要です。しっかりとした経営基盤のもと、顧客ニーズに合った製品・サービスを展開し、さらなる成長が期待されます。
能美防災株式会社の決算日や配当についてまとめました。
能美防災株式会社は3月決算を行っています。第4四半期が本決算となり、年間配当金は1株当たり46円と前期から増額される見通しです。安定配当を維持しつつ、中長期的な成長に向けた投資にも注力していく方針です。中堅の防災企業として、今後の業績拡大が期待されます。