原田工業株式会社(コード:E01857)の2023年12月期第3四半期の決算報告書がリリースされました。この決算報告は、自動車関連部品を手がける同社の直近の業績動向を示すものです。
同社は車載アンテナのトップメーカーとして知られており、自動車の通信化や自動運転の進展、車の共有化など業界の大きな変化に的確に対応しながら、着実な成長を実現しています。
企業情報
企業名: 原田工業株式会社
証券コード: E01857
決算期: 3月期
原田工業株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
原田工業株式会社の決算日は3月31日です。第3四半期決算は2023年12月31日までの3カ月分となります。
主な事業
原田工業株式会社は主に車載アンテナの製造・販売を行う企業です。自動車の通信化が進む中、同社の車載アンテナ技術は高い評価を受けています。また、車載アンテナ周辺領域における関連機器の製造・販売にも注力しており、事業領域を拡大しています。
今期の業績と利益率は?
2023年12月期第3四半期の連結業績は、売上高354億38百万円、営業利益15億55百万円、経常利益11億53百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益29億55百万円となりました。売上高は前年同期比14.7%増、営業利益は前年同期の営業損失から大幅に改善しています。
売上・利益の推移
同社の売上高は、直近3年間で42,105百万円→30,900百万円→35,438百万円と推移しており、第3四半期までの業績が著しく回復しています。また、利益面では前年同期の経常損失から一転し、11億53百万円の経常利益を確保しています。これは、販売強化や原価率の改善などによるものと考えられます。
四半期連結貸借対照表について
同社の2023年12月期第3四半期末の連結貸借対照表をみると、総資産398億95百万円、純資産154億77百万円となっています。前期末と比べて総資産は2億36百万円減少しましたが、純資産は43億10百万円も増加しており、自己資本比率は38.79%と改善傾向にあります。
資産の部
流動資産は291億79百万円で前期末比5億29百万円減少しました。これは主に、現金及び預金が7億39百万円減少した一方で、売上債権が増加したことなどによります。固定資産は107億15百万円で2億92百万円増加しています。
負債の部
流動負債は224億93百万円で49億14百万円減少しました。これは主に、短期借入金が49億18百万円減少したためです。固定負債は19億24百万円で3億66百万円増加しました。
純資産の部
純資産合計は154億77百万円と大幅に増加しており、利益剰余金が28億46百万円、為替換算調整勘定が14億35百万円増加したことが主な要因です。
ROAとROE
ROA(総資産利益率)は、前年同期の△1.5%から3.0%へと改善しています。一方でROE(自己資本利益率)は、前年同期の△7.8%から19.1%へと大きく上昇しました。これは、経常利益の改善や、純資産の増加による自己資本の積み上げが寄与したためと考えられます。
キャッシュフロー
第3四半期連結累計期間のキャッシュ・フローを見ると、営業活動によるキャッシュ・フローは15億91百万円のプラス、投資活動によるキャッシュ・フローは13億59百万円のマイナス、財務活動によるキャッシュ・フローは49億80百万円のマイナスとなっています。全体としては7億39百万円のキャッシュ減少となりました。
配当の支払額
同社は、年間配当金を5円とする方針を維持しています。第2四半期末と期末に各2.5円ずつの配当を実施しています。
今後の展望
同社は、車載アンテナのトップ企業としての地位を維持しつつ、周辺事業の拡大と新規事業分野の開拓に取り組んでいきます。特に、自動運転の普及やカーシェアリングの台頭など、自動車業界を取り巻く環境変化に着目し、既存事業の収益力改善と新たな収益機会の開拓に努めていく方針です。
編集部のまとめ
原田工業株式会社は、自動車業界での商品競争力と技術力の高さから、売上高や収益性が大幅に改善傾向にあります。自動車の高度な電子化・通信化に伴い、同社のコア事業である車載アンテナの重要性が一層高まる中、周辺事業の拡大や新規分野への取り組みなど、中長期的な成長に向けた戦略が着実に実行されています。今後の業績動向にも注目が集まります。
原田工業株式会社の決算日や配当についてまとめました。
原田工業株式会社の決算日は3月31日で、第3四半期決算は2023年12月31日時点のものです。同社は年間配当金を5円と安定的に維持しており、第2四半期末と期末に各2.5円ずつを支払っています。今後も業績の回復と成長に合わせて、株主還元の充実に取り組んでいくことが期待されます。