今日は、自動車部品メーカーの株式会社今仙電機製作所(証券コード:7260)の最新決算内容をお伝えします。今仙電機は、自動車のシート調整機構やドアロックユニットなどの製品を手掛ける老舗企業です。この度の四半期決算では、売上高が73,313百万円となり、前年同期比で1.2%の減収となりました。一方で、営業損益は210百万円の損失(前年同期は572百万円の損失)となり、赤字幅は縮小しています。経常利益も328百万円となり、大幅な減益となっています。今期は、半導体不足の影響が続く中、原材料価格の高騰によるコスト増加などの影響を受けているものの、徐々に業績は回復傾向にあると言えるでしょう。
企業情報
企業名: 株式会社今仙電機製作所
証券コード: 7260
決算期: 2024年3月期
株式会社今仙電機製作所の決算日・決算時期(スケジュール)は?
株式会社今仙電機製作所の決算期は3月31日です。つまり、2024年3月期の第3四半期決算(2023年12月期)の報告となります。
主な事業
株式会社今仙電機製作所は、自動車部品メーカーとして、主に自動車のシート調整機構、ドアロックユニット、電装品などの製品を手掛けています。特に自動車の電装化や次世代自動車の需要に合わせ、最先端の電子制御技術を活かした製品開発に注力しています。国内外の大手自動車メーカーに製品を幅広く供給しており、グローバル展開も積極的に行っています。
今期の業績と利益率は?
今期の第3四半期連結累計期間の業績は、売上高が73,313百万円、経常利益が328百万円と減収減益となりました。しかし、前年同期の営業損失572百万円から、210百万円の営業損失と損失幅は縮小しています。製品の品質性能向上や生産性向上に取り組んだことで、収益性は徐々に改善されつつあります。
売上・利益の推移
株式会社今仙電機製作所の過去3年間の売上高と利益の推移を見ると、2022年3月期が売上高99,730百万円、2023年3月期が99,730百万円と99,000百万円台を維持しています。一方で、経常利益は2022年3月期の28百万円から、2023年3月期は28百万円と低水準で推移しています。今期第3四半期は経常利益が328百万円と回復傾向にあります。引き続き収益性の改善に取り組んでいきたいと考えています。
四半期連結貸借対照表について
2023年12月31日時点の株式会社今仙電機製作所の四半期連結貸借対照表を見ると、資産合計が82,609百万円となっています。主な内訳として、流動資産は53,844百万円、固定資産は28,764百万円となっています。一方の負債合計は33,422百万円で、そのうち流動負債が26,026百万円、固定負債が7,395百万円となっています。純資産は49,186百万円と健全な財務体質を維持しています。
資産の部
株式会社今仙電機製作所の資産の部では、現金及び預金が13,980百万円、受取手形及び売掛金が17,277百万円、棚卸資産が13,955百万円となっています。固定資産では、有形固定資産が20,758百万円、投資有価証券が5,952百万円となっています。全体として、財務基盤は安定的に推移していると言えるでしょう。
負債の部
負債の部では、支払手形及び買掛金が10,051百万円、電子記録債務が5,716百万円、短期借入金が5,081百万円となっています。また、長期借入金が1,536百万円となっています。全体として、借入金の削減に取り組んでいると言えます。
純資産の部
純資産の部では、資本金が7,289百万円、利益剰余金が26,746百万円となっています。自己資本比率は59.1%と健全な水準を維持しています。この結果、純資産合計は49,186百万円となりました。健全な財務体質が確認できます。
ROAとROE
株式会社今仙電機製作所の収益性を示すROA(総資産経常利益率)とROE(自己資本当期純利益率)を見ると、ROAは0.4%、ROEは-1.9%となっています。前年同期のROAが0.7%、ROEが-0.6%だったことから、収益性は若干低下しています。これは、売上高の減少や原材料価格高騰などのコスト増により経常利益が減少したことが主な要因と言えます。今後、収益性の向上に向けてさらなる改善に取り組んでいく必要があるでしょう。
キャッシュフロー
株式会社今仙電機製作所の当第3四半期連結累計期間のキャッシュ・フローを見ると、営業活動によるキャッシュ・フローは411百万円の収入となりました。一方で、投資活動によるキャッシュ・フローは863百万円の支出、財務活動によるキャッシュ・フローは3,349百万円の支出と、全体としては現金及び現金同等物の残高は12,805百万円となっています。財務面では借入金の削減に努めながら、設備投資などにも取り組んでいる状況が窺えます。
配当の支払額
株式会社今仙電機製作所の2023年3月期の年間配当金は、1株当たり13.5円(中間配当7.5円、期末配当6.0円)となりました。2024年3月期の中間配当金は1株当たり6.0円となっています。安定した配当政策を継続していると評価できるでしょう。
今後の展望
株式会社今仙電機製作所は、自動車の電装化やEV化、次世代自動車への需要拡大に向けて、新製品開発への積極的な投資を行っています。また、コスト削減や生産性向上にも取り組み、収益性の向上を目指しています。足元では、半導体不足の影響などで厳しい経営環境が続いていますが、今期第3四半期から徐々に業績が改善傾向にあり、今後も持続的な成長が期待できる企業だと言えるでしょう。
編集部のまとめ
株式会社今仙電機製作所は、自動車部品メーカーとして長年のノウハウを有する老舗企業です。今期の業績は半導体不足やコスト高の影響で減収減益となりましたが、収益性の改善に向けた取り組みにより、損失幅は縮小しています。財務体質は健全で、配当も安定して推移しています。今後は次世代自動車への対応を強化し、持続的な成長を遂げていくことが期待されます。
株式会社今仙電機製作所の決算日や配当についてまとめました。
株式会社今仙電機製作所の決算日は3月31日で、年2回の配当(中間配当と期末配当)を実施しています。2023年3月期の年間配当金は1株当たり13.5円、2024年3月期の中間配当金は6.0円となっています。今後も安定配当の維持に努めるとともに、事業領域の拡大や収益性の向上にも取り組むことで、さらなる企業価値の向上を目指していくと考えられます。