株式会社メニコンの四半期決算報告書が公開されました。総合コンタクトレンズメーカーである株式会社メニコンは、国内外でのコンタクトレンズ需要の増加を背景に、売上高が前年同期比6.0%増加の87,401百万円となりました。利益面では、新工場の稼働準備や製品開発強化など、将来の成長に向けた先行投資を行ったことで、営業利益は前年同期比28.9%減少の7,529百万円となりました。
企業情報
企業名: 株式会社メニコン
証券コード: E31560
決算期: 3月31日
株式会社メニコンの決算日・決算時期(スケジュール)は?
株式会社メニコンの決算日は3月31日です。第3四半期決算(2023年12月期)の報告書が今回公開されており、今後2024年5月ごろに通期の決算発表が行われる見込みです。
主な事業
株式会社メニコンは、主にコンタクトレンズの製造・販売を行う総合コンタクトレンズメーカーです。国内外でコンタクトレンズの製造拠点を持ち、日本国内だけでなく海外市場への展開も積極的に行っています。また、ヘルスケア・ライフケア事業にも注力しており、食品や動物用健康サプリメントなどの分野にも事業を広げています。
今期の業績と利益率は?
2023年12月期第3四半期の業績は、売上高87,401百万円、営業利益7,529百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益4,576百万円となりました。売上高は前年同期比6.0%増と好調に推移しましたが、新工場の稼働準備や製品開発投資などの先行投資により、利益率は前年同期から低下しています。
売上・利益の推移
株式会社メニコンの直近3年間の売上高と利益の推移は以下の通りです。2022年3月期には売上高が110,194百万円、営業利益が11,755百万円と過去最高を記録しました。2023年12月期第3四半期も売上高は前年同期比で増加するなど、堅調な業績を維持しています。
四半期連結貸借対照表について
株式会社メニコンの2023年12月末時点の連結貸借対照表の状況は以下の通りです。
資産の部
総資産は173,798百万円となり、前期末比で21,275百万円増加しました。これは主に、現金及び預金の増加と、Menicon Malaysiaでの新工場建設投資による有形固定資産の増加が要因です。
負債の部
負債合計は93,571百万円となり、前期末比で15,714百万円増加しました。これは主に、社債の発行により有利子負債が増加したことによるものです。
純資産の部
純資産合計は80,226百万円となり、前期末比で5,560百万円増加しました。親会社株主に帰属する四半期純利益の計上や、為替換算調整勘定の増加などが主な要因です。
ROAとROE
株式会社メニコンのROA(総資産経常利益率)は4.2%、ROE(自己資本利益率)は5.7%となっています。前年同期と比較して両指標ともに低下しています。これは、新工場の稼働準備や製品開発などの先行投資により、利益の伸びが売上高の伸びを下回ったことが主な要因です。今後は、これらの先行投資が実を結び、収益性の向上につながることが期待されます。
キャッシュフロー
2023年12月期第3四半期の営業キャッシュ・フローは9,112百万円の収入、投資キャッシュ・フローは15,547百万円の支出となりました。新工場建設などの設備投資による支出が大きく、フリー・キャッシュ・フローはマイナスとなっています。一方で、社債の発行により財務キャッシュ・フローが13,762百万円の収入となりました。
配当の支払額
株式会社メニコンは、2023年5月に1株当たり25円の期末配当を実施しました。前期の年間配当は1株当たり40円でしたので、今期の配当は減少する見込みです。ただし、業績動向を見ながら、株主還元の充実化に努めていくとしています。
今後の展望
株式会社メニコンは、中期経営計画「Vision2030」の実現に向け、海外事業の拡大、1日使い捨てコンタクトレンズの販売強化、メルスプランの会員獲得などに注力しています。新工場の稼働や新製品投入などの先行投資を行い、今後の収益力強化を目指しています。2024年3月期の業績予想は未発表ですが、引き続き成長軌道を維持していくことが期待されます。
編集部のまとめ
株式会社メニコンは、コンタクトレンズ需要の拡大を背景に、売上高を順調に伸ばしています。一方で、将来の成長に向けた先行投資を行ったことで、利益率は若干低下しています。しかし、中期的には新工場の稼働や新製品の投入などで収益力の向上が期待されます。配当も引き続き実施されており、株主還元にも注力していく姿勢がうかがえます。今後の業績推移に注目が集まるでしょう。
株式会社メニコンの決算日や配当についてまとめました。
株式会社メニコンの決算日は3月31日で、2024年5月ごろに通期決算の発表が行われる見込みです。また、2023年5月には1株当たり25円の期末配当を実施しました。今後も業績に応じた株主還元に努めていくことが期待されます。