日本を代表する総合テクノロジーカンパニーの株式会社東陽テクニカが、2023年10月1日から2024年3月31日までの第2四半期決算を発表しました。売上高は203.68億円と、前年同期比で大幅に増加しています。主力の物性/エネルギー事業が好調に推移したことが大きな要因です。また、営業利益は33.32億円と2倍以上に改善するなど、非常に好業績となりました。
企業情報
企業名: 株式会社東陽テクニカ
証券コード: 8167
決算期: 9月
株式会社東陽テクニカの決算日・決算時期(スケジュール)は?
株式会社東陽テクニカの決算日は9月30日です。そのため、第2四半期決算は2024年3月31日時点での業績になります。毎年12月と5月にそれぞれ中間配当と期末配当を実施しています。
主な事業
株式会社東陽テクニカは、情報通信、機械制御、物性/エネルギー、EMC/大型アンテナ、海洋/特機、ソフトウェア開発支援、ライフサイエンスの7つの事業セグメントを展開しています。電子計測、試験、解析などのソリューションを提供することで、幅広い産業分野をサポートしています。特に、環境への配慮やカーボンニュートラルに貢献できる事業に力を入れています。
今期の業績と利益率は?
当第2四半期連結累計期間の売上高は203.68億円と、前年同期比で31.5%も大幅に増加しました。主力の物性/エネルギー事業では、カーボンニュートラル分野の活況を受けて大型案件を多数受注することができました。一方で、営業利益は33.32億円と前年同期比で121.5%もの大幅な増加となり、営業利益率は16.4%まで向上しています。
売上・利益の推移
前事業年度の売上高は281.72億円、営業利益は18.00億円でしたが、当第2四半期累計期間では売上高が203.68億円、営業利益が33.32億円と大幅に伸びています。これは、主力の物性/エネルギー事業の好調な業績に加え、機械制御/振動騒音事業や海洋/特機事業などの分野でも前倒しでの大型案件の計上などが寄与した結果です。
四半期連結貸借対照表について
当第2四半期連結会計期間末の資産は455.39億円と、前期末比で55.84億円増加しています。主な要因は、受取手形・売掛金及び契約資産の増加59.25億円、のれんの増加14.54億円などです。一方、負債は153.64億円と37.23億円増加しましたが、これは短期借入金の増加50.55億円によるものです。純資産は301.74億円と、利益剰余金の増加などにより18.60億円増加しています。
資産の部
当第2四半期連結会計期間末の資産は455.39億円と大きく増加しており、その内訳は現金及び預金37.10億円、受取手形・売掛金及び契約資産104.60億円、のれん17.21億円などとなっています。前期末と比べて大きな変動があったのは受取手形・売掛金及び契約資産の増加59.25億円と、のれんの増加14.54億円です。
負債の部
負債の部は153.64億円と37.23億円増加しています。その主な内訳は、短期借入金50.55億円の増加、支払手形及び買掛金12.36億円の増加などです。一方で前受金が40.60億円減少しています。
純資産の部
純資産の部は301.74億円と18.60億円増加しています。利益剰余金が17.69億円増加したことが主な要因です。また、その他有価証券評価差額金も1.06億円増加しており、着実に積み上がっています。
ROAとROE
ROAは前事業年度が4.6%、当第2四半期累計期間が7.5%と上昇しています。これは、利益が大幅に増加したためです。一方、ROEは前事業年度が10.1%、当第2四半期累計期間が8.5%と若干低下しましたが、ROE8.0%以上の中期経営目標は達成できる見通しです。利益率の改善と資産効率の向上により、収益性が高まっている様子がわかります。
キャッシュフロー
当第2四半期連結累計期間のキャッシュ・フローは、営業活動によって2.53億円の減少となりました。これは、売上債権の増加55.30億円があったためです。一方、投資活動では26.96億円の減少となり、主に子会社株式の取得に伴う支出があった一方で、有価証券の売却などによる収入もありました。財務活動では42.83億円の増加となり、短期借入れによる収入が寄与しています。
配当の支払額
当社は、株主の皆様への利益還元を重要な経営課題の一つと位置付けており、2024年5月15日開催の取締役会において、1株当たり25円の中間配当の支払いを決議しました。前年同期の配当金が22円だったことから、1株当たり3円の増配となっています。今後も安定的な配当の維持と向上に努めていく方針です。
今後の展望
株式会社東陽テクニカは、カーボンニュートラルやAI、IoTなどの先進技術への対応を強化することで、持続的な成長を目指しています。特に物性/エネルギー事業やEMC/大型アンテナ事業に注力し、大型案件の獲得や新技術の開発に取り組んでいきます。また、M&Aを活用した事業ポートフォリオの拡充も進めており、グローバル展開の加速にも力を入れていく方針です。
編集部のまとめ
株式会社東陽テクニカの2023年度第2四半期決算は大変好調でした。売上高や営業利益が前年同期比で大幅に増加し、利益率の改善も進んでいます。特に物性/エネルギー事業の強力な業績が目立ちます。今後はカーボンニュートラルなどの環境対応や先端技術への取り組みを加速させ、更なる成長を期待できそうです。また、株主還元も強化しており、同社の経営姿勢にも注目が集まっています。
株式会社東陽テクニカの決算日や配当についてまとめました。
株式会社東陽テクニカの決算日は9月30日です。毎年12月と5月に中間配当と期末配当を実施しており、今回の第2四半期決算では1株当たり25円の中間配当が支払われる予定です。前年同期からの1円の増配となっており、株主還元を重視した経営方針が評価されています。