株式会社西武ホールディングスの第3四半期決算が発表されました。売上高は前年同期比12.5%増の3,604億円、営業利益は136.5%増の476億円と大幅な増収増益となりました。コロナ後の需要回復や値上げ効果などが寄与しています。また、純資産が4,284億円と前期末から508億円増加するなど、財務体質の強化も進んでいます。今後も「新型コロナ後の社会像」を見据えた事業改革を継続し、グループの成長に期待がかかっています。
企業情報
企業名: 株式会社西武ホールディングス
証券コード: 90240
決算期: 2023年3月期
株式会社西武ホールディングスの決算日・決算時期(スケジュール)は?
株式会社西武ホールディングスの決算は3月期で、決算日は3月31日となっています。今回発表された決算は第3四半期の決算報告書です。
主な事業
株式会社西武ホールディングスのグループ会社は、鉄道やバス、ホテル、不動産などを展開しています。都市交通・沿線事業、ホテル・レジャー事業、不動産事業、その他の4つのセグメントで事業を展開しています。主力は都市交通や沿線事業で、西武鉄道株式会社が運営する東京西部・埼玉南西部の鉄道路線が中核事業となっています。
今期の業績と利益率は?
今期第3四半期の業績は、営業収益が3,604億円と前年同期比12.5%増加しました。営業利益は476億円と136.5%も増加しています。特に、ホテル・レジャー事業の営業利益が大幅増益となりました。また、償却前営業利益は876億円と42.7%増加するなど、収益性も大きく改善しています。
売上・利益の推移
過去3年間の業績を見ると、2022年3月期の売上高は4,284億円、営業利益は431億円でした。その後、コロナ影響からの回復が進み、2023年3月期第3四半期では売上高が3,604億円、営業利益が476億円と大幅に改善しています。今後さらなる収益拡大が期待されます。
四半期連結貸借対照表について
2023年12月末の四半期連結貸借対照表を見ると、総資産は1兆5,881億円と前期末から351億円増加しています。流動資産は905億円、固定資産は1兆4,976億円となっています。一方、負債合計は1兆1,597億円と前期末から504億円減少し、純資産は4,284億円と508億円増加しました。自己資本比率は26.6%と堅調な財務体質を維持しています。
資産の部
資産の部では、有形固定資産が1兆3,718億円と全体の86.7%を占めています。鉄道や不動産などの事業に必要な設備投資が主な内容となっています。また、投資有価証券が736億円と、金融資産も一定の割合を占めています。
負債の部
負債の部では、有利子負債が7,057億円となっています。そのうち長期借入金が5,694億円と最も大きな割合を占めます。また、支払手形及び買掛金が149億円、前受金が1,182億円などの短期負債もあります。
純資産の部
純資産の部では、株主資本が3,680億円、その他包括利益累計額が546億円となっています。自己資本比率は26.6%と前期末から3.2ポイント上昇するなど、財務体質が改善しています。
ROAとROE
2023年3月期第3四半期のROAは2.7%、ROEは11.6%となっています。前年同期と比べROAが0.9ポイント、ROEが3.8ポイント改善しています。これは、営業利益の大幅な増加に加え、有利子負債の削減や自己資本の拡大により、資産効率や資本効率が高まったことが要因です。今後も収益性と資本効率の向上が期待されます。
キャッシュフロー
直近の第3四半期連結キャッシュ・フロー計算書を見ると、営業活動によるキャッシュ・フローが845億円のプラスとなっています。投資活動によるキャッシュ・フローは△324億円、財務活動によるキャッシュ・フローは△314億円となっています。全体としては、現金及び現金同等物が241億円増加しています。手元流動性の確保が進んでいます。
配当の支払額
株式会社西武ホールディングスは2023年6月と12月の年2回、1株当たり配当を支払っています。2023年6月の期末配当は1株当たり20円、2023年12月の中間配当は1株当たり12.50円となっています。今後も安定的な配当の継続が期待されます。
今後の展望
株式会社西武ホールディングスは、「アフターコロナの社会における目指す姿」を見据え、経営改革、デジタル経営、サステナビリティの3つの柱に取り組んでいます。都市交通・沿線事業の再構築、ホテル・レジャー事業の収益力強化、不動産事業の活性化など、グループ全体の収益性向上に向けて、さらなる変革が期待されます。
編集部のまとめ
株式会社西武ホールディングスの2023年3月期第3四半期決算は、新型コロナの影響から着実に回復しており、大幅な増収増益となりました。財務体質の強化も進んでおり、今後の事業展開にも期待が高まっています。安定した収益基盤の確立と、さらなる企業価値の向上に期待したいところです。
株式会社西武ホールディングスの決算日や配当についてまとめました。
株式会社西武ホールディングスの決算期は3月期で、決算日は3月31日です。年2回の配当を実施しており、2023年6月の期末配当は1株当たり20円、2023年12月の中間配当は1株当たり12.50円となっています。今後も着実な業績向上とともに、安定的な配当の継続が期待されます。