川西倉庫株式会社の第3四半期決算報告が公開されました。売上高は19,043百万円と前年同期比8.3%減となりましたが、営業利益は1,073百万円と前年同期比わずかながら上昇しています。送料の高騰などの影響を受けつつも、コスト管理を徹底したことで収益性を確保できた模様です。
企業情報
企業名: 川西倉庫株式会社
証券コード: E04317
決算期: 3月期
川西倉庫株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
川西倉庫株式会社の決算日は3月31日です。決算発表は6月と11月の年2回行われています。
主な事業
川西倉庫株式会社は、国内では倉庫業務や運送業務を主軸としており、海外では倉庫業務やフォワーディング業務などの国際物流事業にも注力しています。倉庫事業を中核としながら、物流の総合的なソリューションを提供する企業です。
今期の業績と利益率は?
当第3四半期連結累計期間の営業収益は19,043百万円と前年同期比で8.3%減少しました。一方で営業利益は1,073百万円と前年同期比0.4%の増加となりました。営業利益率は5.6%で、収益性の維持に成功しています。
売上・利益の推移
過去3年の売上高と営業利益の推移を見ると、売上高は年々緩やかな増加傾向にあります。一方で営業利益は2023年3月期に増加し、収益性の向上が図られています。今後も堅調な業績が期待できそうです。
四半期連結貸借対照表について
2023年12月末時点の総資産は38,336百万円で、前期末比で500百万円増加しています。負債は14,811百万円と前期末比で1,111百万円減少しました。純資産は23,524百万円と前期末比で1,611百万円増加しており、財務体質の改善が進んでいます。
資産の部
流動資産は10,345百万円で前期末比1.9%増加しました。一方、固定資産は27,991百万円と前期末比1.1%増加しています。有形固定資産が中心で、港湾施設や物流拠点の設備投資が進んでいる様子がうかがえます。
負債の部
流動負債は3,769百万円と前期末比13.6%減少しました。長期借入金などの固定負債が11,042百万円と前期末比4.4%減少したことが主な要因です。負債の圧縮が進んでいます。
純資産の部
純資産は23,524百万円と前期末比7.3%増加しました。利益剰余金の積み上げや、為替換算調整勘定の増加などにより、自己資本比率も53.4%と健全な水準を維持しています。
ROAとROE
ROAは前年同期比でほぼ横ばいの2.9%、ROEは前年同期比で低下し3.1%となりました。コストコントロールが奏功し収益性は維持できたものの、資産効率の改善余地がまだ残されていると言えそうです。今後の投資計画の実行次第では、収益性と資産効率のバランスが取れる経営が実現できるでしょう。
キャッシュフロー
第3四半期連結累計期間のキャッシュフローの状況は開示されていないため詳細は不明ですが、営業活動によるキャッシュ・フローは概ね安定的に推移していると推測されます。投資活動によるキャッシュ・フローは物流拠点の設備投資に伴い支出が見込まれます。財務活動によるキャッシュ・フローは借入金の返済などにより支出もあると想定されます。
配当の支払額
2023年6月に1株当たり7円、2023年12月に10円の配当を実施しています。前期に比べ増配となっており、株主還元も強化されています。今後も安定的な配当が期待できそうです。
今後の展望
中期経営計画「Vision2024」の最終年度に当たる当期は、物流センターの機能拡充や海外事業の強化など、成長に向けた戦略的な投資を行っています。これらの取り組みを着実に推進し、さらなる業績向上を目指します。先行き不透明な経営環境ですが、川西倉庫株式会社は堅実な経営基盤を活かし、着実な成長を実現できるものと期待されます。
編集部のまとめ
川西倉庫株式会社は倉庫業務や運送業務といった国内物流事業を主力とする一方で、海外での倉庫業務やフォワーディング業務などの国際物流事業にも注力しています。当期は国内の倉庫・運送が堅調に推移したものの、海外事業の減収により全体の売上高は前年同期を下回りました。利益面では収益性の確保に成功し、財務体質の改善も進展しています。今後は投資計画の着実な実行により、さらなる成長が期待できそうです。
川西倉庫株式会社の決算日や配当についてまとめました。
川西倉庫株式会社の決算日は3月31日で、年2回(6月と11月)の決算発表を行っています。また、2023年度の年間配当は年17円と前期より増配となり、株主への還元にも力を入れています。財務基盤の強化を図りながら、今後の事業拡大に期待がかかっています。