名港海運株式会社の最新決算報告書を分析しました。この企業は名古屋を拠点に港湾運送や倉庫保管、陸上運送など総合物流事業を手掛けています。直近の第3四半期連結累計期間では、売上高が前年同期比9.7%減の59,163百万円になりましたが、経常利益は堅調に5,523百万円を確保しています。
企業情報
企業名: 名港海運株式会社
証券コード: 4328
決算期: 3月期
名港海運株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
名港海運株式会社の決算期は3月期です。具体的な決算日は毎年3月31日となっており、四半期決算は6月30日、9月30日、12月31日に行っています。
主な事業
名港海運株式会社は、名古屋港を拠点に港湾運送、倉庫保管、陸上運送、航空貨物運送などの総合物流サービスを提供しています。自動車関連、鉄鋼、化学品などの取り扱い貨物の種類も多岐にわたっており、国内外の幅広い顧客に対応しています。特に名古屋港における取扱量が大きな強みとなっています。
今期の業績と利益率は?
直近の第3四半期連結累計期間では、売上高が前年同期比9.7%減の59,163百万円となりました。一方で、経常利益は前年同期比8.0%減の5,523百万円を確保しており、営業利益率は7.3%と高水準を維持しています。
売上・利益の推移
過去3年間の業績をみると、売上高は84,101百万円、経常利益は6,959百万円と順調に推移してきました。直近の第3四半期は一時的な減少傾向にありますが、中長期的には堅調な業績を維持できるものと期待されます。
四半期連結貸借対照表について
直近の第3四半期連結会計期間末(2023年12月31日時点)の財政状態をみると、総資産が1,454億円、純資産が1,174億円となっています。安定した財務基盤を有していると評価できます。
資産の部
資産の部では、流動資産が441億円、固定資産が1,012億円となっています。流動資産の中では現金及び預金が268億円と大きな割合を占めています。一方、固定資産の中では投資有価証券が262億円と重要な位置づけにあります。
負債の部
負債の部では、流動負債が119億円、固定負債が160億円となっています。流動負債の中では買掛金が48億円、固定負債の中では繰延税金負債が30億円となっています。財務の健全性は高いと判断できます。
純資産の部
純資産の部では、株主資本が984億円、その他の包括利益累計額が141億円となっています。株主資本比率は77.4%と非常に高く、財務の安定性は高い水準にあります。
ROAとROE
ROA(総資産経常利益率)は3.8%、ROE(自己資本当期純利益率)は4.1%となっています。前年同期と比べROEが若干低下しているものの、安定した収益性と資本効率が維持されていると評価できます。
キャッシュフロー
営業活動によるキャッシュ・フローは46億円の増加、投資活動によるキャッシュ・フローは14億円の減少、財務活動によるキャッシュ・フローは13億円の減少となっています。全体としてキャッシュポジションは改善しており、財務基盤の強化が図られています。
配当の支払額
2023年6月期の年間配当金は35円、2023年12月期の中間配当金は18円となっています。保有株主への還元も適切に行われていると言えます。
今後の展望
名港海運株式会社は、名古屋港における強固な基盤を活かしつつ、国内外の事業展開を加速させていく方針です。物流サービスの拡充や新技術の活用などにより、持続的な成長と企業価値の向上を目指しています。中長期的な業績の改善が期待できる銘柄といえるでしょう。
編集部のまとめ
名港海運株式会社は、名古屋港を拠点とした総合物流サービスを提供する企業です。直近の決算では一時的な減収となりましたが、経常利益やキャッシュフロー、財務体質は健全に推移しており、堅調な業績を維持しています。今後も物流サービスの拡充や技術革新に取り組み、持続的な成長が期待できる有望企業といえるでしょう。
名港海運株式会社の決算日や配当についてまとめました。
名港海運株式会社の決算日は3月31日で、四半期決算は6月30日、9月30日、12月31日に行われています。直近では、2023年3月期の年間配当金が35円、2023年12月期の中間配当金が18円と、株主還元も適切に実施しています。企業の成長性と収益力の高さが評価できる同社に注目が集まっています。