日本コンセプト株式会社の2024年第1四半期決算が発表されました。売上高は4,051百万円、前年同期比15.7%の減少となりましたが、経常利益は632百万円、営業利益は592百万円と堅調な業績を維持しています。国際輸送事業では、パナマ運河の通行制限などの影響がありましたが、アジア域内の需要を取り込むなど柔軟に対応できたことが好業績に繋がっています。
企業情報
企業名: 日本コンセプト株式会社
証券コード: E26869
決算期: 12月
日本コンセプト株式会社の決算日・決算時期(スケジュール）は？
日本コンセプト株式会社の決算日は12月31日で、第1四半期決算は3月31日に集計されます。従って、今回発表されたのは2024年3月31日に終了した第1四半期の決算となります。
主な事業
日本コンセプト株式会社は、タンクコンテナを使用した国際複合一貫輸送及び附帯業務を主な事業としています。タンクコンテナには、液体や気体の化学品、食品等の輸送に使用される特殊コンテナで、安全性や取り扱いの容易さから需要が高まっています。同社はこの分野で国内トップクラスのシェアを持ち、世界各地に拠点を構えることで、グローバルなサービスを展開しています。
今期の業績と利益率は？
当第1四半期の売上高は4,051百万円と前年同期比で15.7%減少しました。一方で、営業利益は592百万円、経常利益は632百万円と前年同期比では大幅な減益となりました。利益率においても、営業利益率は14.6%、経常利益率は15.6%と前年同期に比べて低下しています。これは主に、海上運賃の上昇による収益性の悪化が影響しているようです。
売上・利益の推移
過去3年の売上高と利益の推移を見ると、2023年12月期の売上高は17,292百万円、経常利益は824百万円と、2022年12月期と比較してそれぞれ21.7%、4.1%増加しています。一方、今回の2024年3月末の第1四半期では、景気減速の影響を受けて減収減益となりました。しかし、長期的には安定した収益基盤を持っている企業と言えるでしょう。
四半期連結貸借対照表について
2024年3月末の連結貸借対照表を見ると、総資産は27,187百万円と前期末比245百万円増加しています。
資産の部
流動資産は13,656百万円と前期末比12百万円減少しました。一方、固定資産は13,530百万円と257百万円増加しています。これは、有形固定資産が増加したためです。
負債の部
負債合計は8,627百万円と前期末比33百万円減少しました。流動負債は3,879百万円と196百万円増加しましたが、固定負債は4,748百万円と230百万円減少したため、全体としては減少しています。
純資産の部
純資産合計は18,559百万円と前期末比278百万円増加しました。これは、利益剰余金が92百万円、為替換算調整勘定が185百万円増加したためです。
ROAとROE
2023年12月期のROA(総資産経常利益率)は3.1%、ROE(自己資本当期純利益率)は3.5%でした。ROAは前期から0.2ポイント低下し、ROEは0.4ポイント低下しています。これは主に経常利益が減少したことが影響したものと考えられます。ただし、いずれも一定の水準を維持しており、安定した収益性を有していると言えるでしょう。
キャッシュフロー
第1四半期連結キャッシュ・フロー計算書によると、営業活動によるキャッシュ・フローは429百万円のマイナスとなりました。一方で、投資活動によるキャッシュ・フローは253百万円のプラスとなっています。これは主に有形固定資産の取得による支出が減少したためです。財務活動によるキャッシュ・フローは145百万円のマイナスとなっており、全体としては138百万円のキャッシュ減少となりました。
配当の支払額
2024年3月27日開催の定時株主総会において、2023年12月期の期末配当として1株当たり25円の配当が決議されました。これにより、年間配当額は50円となります。
今後の展望
世界的な地政学的リスクの高まりや物流2024年問題への対策として、同社はタンクコンテナの優位性をアピールしつつ、営業活動を一層強化していく方針です。特に、新潟支店の大幅な増強により、ガス事業の拡大を目指しています。長期的には、安定的な収益基盤と強固な財務体質を背景に、更なる飛躍が期待される企業といえるでしょう。
編集部のまとめ
日本コンセプト株式会社は、タンクコンテナを使った国際物流事業で高いシェアを誇る企業です。今期は景気減速の影響で減収減益となりましたが、長期的な視点では安定した業績を維持しています。配当も1株50円と、株主還元にも力を入れています。今後は新たな事業展開にも挑戦し、更なる成長が期待されます。
日本コンセプト株式会社の決算日や配当についてまとめました。
同社の決算日は12月31日、第1四半期決算は3月31日です。配当については、年間50円の配当を実施しており、株主還元に力を入れています。今後も安定した業績と成長が期待できる企業だと言えるでしょう。
