株式会社中央経済社ホールディングスの最新決算報告書をチェックしてみました。出版事業を中心に、経営や法律、税務などに関する専門書を手掛けるこの企業は、高度な専門知識を持った読者層を確実に抱えています。コロナ禍の影響もあり、売上は前年同期並みを維持し、営業利益も大幅に改善されました。今後も様々な分野の実務書を刊行し、着実に業績を伸ばしていくことが期待されます。
企業情報
企業名: 株式会社中央経済社ホールディングス
証券コード: E00723
決算期: 第87期第1四半期(2023年10月1日~2023年12月31日)
株式会社中央経済社ホールディングスの決算日・決算時期(スケジュール)は?
株式会社中央経済社ホールディングスの決算期は9月30日です。第1四半期は10月1日~12月31日の決算となります。
主な事業
株式会社中央経済社ホールディングスは、会計、経営、経済、法律、税務、企業実務など、企業経営全般に関する専門書籍や雑誌の出版・販売を行う出版事業と、出版物への広告請負代理を行う出版付帯事業を展開しています。
専門性の高い書籍を中心に、ニーズに合わせた企画立案やマーケティング、価格設定などに注力しています。
今期の業績と利益率は?
当第1四半期の連結売上高は7億1,619万6千円と、前年同期比0.5%の増加となりました。損益面では、営業損失は1,260万7千円と前年同期の2,596万円の損失から大幅に改善し、経常損失も1,301万2千円と、前年同期の2,655万1千円から大幅に減少しています。
売上・利益の推移
直近3期の業績を見ると、売上高は毎期3,000百万円前後で推移しており、コロナ禍の影響もあってやや減少傾向にあります。一方、営業利益は100百万円台と堅調に推移しています。利益率に着目すると、営業利益率は3~4%前後と安定して推移しています。
四半期連結貸借対照表について
当第1四半期末の総資産は57億6,558万2千円となりました。前期末に比べ1億6,616万円減少しています。負債合計は15億7,080万2千円で、前期末比1億318万2千円減少しました。純資産は41億9,478万円となり、前期末比6,297万8千円減少しています。
資産の部
流動資産は33億5,503万3千円で、前期末比1億4,527万8千円減少。固定資産は24億1,005万9千円となり、前期末比2,088万2千円減少しています。
負債の部
流動負債は7億1,009万2千円で、前期末比9,570万3千円減少。固定負債は8億6,871万円となり、前期末比732万9千円減少しています。
純資産の部
純資産は41億9,478万円で、前期末比6,297万8千円減少。自己資本比率は72.8%となっています。
ROAとROE
ROAは前期の2.0%から今期1.8%に低下しました。これは営業利益の減少が主な要因です。一方、ROEは前期8.2%から今期7.8%と、わずかに低下しましたが、高い水準を維持しています。
キャッシュフロー
直近3年のキャッシュフローを見ると、営業CF、投資CF、財務CFともに概ね均衡しており、良好な資金繰りを維持できていることがわかります。特に営業CFがプラスで推移し、債務の返済や設備投資も適切に行われていると評価できます。
配当の支払額
当第1四半期は、1株当たり10円の期末配当を実施しました。前期と同水準の配当を維持し、安定的な株主還元を続けています。株主還元の充実は同社の大きな強みと言えるでしょう。
今後の展望
同社は、物価上昇に対応した適切な価格設定や、電子書籍etc.への対応など、出版業界の変化に適応した経営を行っています。また、専門性の高い書籍の企画力に定評があり、今後も着実な業績拡大が期待できるでしょう。コロナ禍からの回復基調を維持しつつ、更なる事業の拡大に取り組んでいくことが重要です。
編集部のまとめ
株式会社中央経済社ホールディングスは、企業経営に関する専門書籍・雑誌の出版を中心に事業を展開する老舗企業です。コロナ禍の影響で出版業界が低迷する中、同社は売上を維持しつつ大幅な損益改善を果たしています。専門性の高い商品群と独自の企画力が強みで、今後も着実な成長が期待できます。株主還元も安定しており、投資家にとっても魅力的な銘柄と言えるでしょう。
株式会社中央経済社ホールディングスの決算日や配当についてまとめました。
株式会社中央経済社ホールディングスは、9月30日決算の企業で、第1四半期は10月1日~12月31日までの決算期となります。
当期の業績は、売上高が前年同期並みを維持し、損益も大幅に改善。9月期の通期の配当金は1株当たり10円を予定しており、安定した株主還元を行っています。今後も専門性の高い出版物の企画力を活かし、着実な業績拡大が期待されます。