関西電力株式会社の決算報告書を分析しました。同社は関西地方を中心に事業を展開するエネルギー大手企業です。今回の決算は好調な業績を示しており、業績面での健全性が窺えます。
企業情報
企業名: 関西電力株式会社
証券コード: 95030
決算期: 2023年3月期
関西電力株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
関西電力株式会社の決算日は3月31日です。決算に向けた作業は年度末に集中し、5月上旬には有価証券報告書を提出しています。
主な事業
関西電力株式会社は、電気事業、送配電事業、情報通信事業、生活・ビジネスソリューション事業を展開しています。電気事業では電力の小売販売を中心に、送配電事業では電力の安定供給を担っています。また、情報通信事業やサービス事業などにも注力しており、事業の幅を広げています。
今期の業績と利益率は?
今期(2023年4月~12月)の売上高は2兆9,980億円と前年同期比8.1%の増収となりました。また、経常利益は6,394億円と前年同期比817億円の大幅増益となっています。利益率も大幅に改善し、収益力の高さが窺えます。
売上・利益の推移
過去3年の売上高は約4兆円前後で推移しており、経常利益は昨年度は6億円の損失でしたが、今期は6,394億円の大幅な増益となりました。主な要因は燃料価格の下落や原子力発電の稼働率上昇などによるコスト削減効果です。
四半期連結貸借対照表について
2023年12月末時点の総資産は8兆7,569億円と、前年度末比177億円の減少となりました。負債は6兆5,401億円と394億円減少し、純資産は2兆2,168億円と377億円増加しました。自己資本比率は24.7%に改善しています。
資産の部
電気事業固定資産が7兆4,491億円と全体の85%を占めています。設備投資が減価償却費を上回ったものの、和歌山発電所建設計画の中止により固定資産が減少しています。
負債の部
有利子負債が5兆3,873億円と全体の82%を占めています。長期借入金の削減などにより、前期末から394億円減少しました。
純資産の部
親会社株主に帰属する四半期純利益3,510億円の計上などから、純資産は2兆2,168億円と前期末から377億円増加しています。自己資本比率は24.7%まで改善しました。
ROAとROE
ROAは前期末の2.4%から当期は7.3%まで改善しました。これは経常利益が大幅に増加したことが主な要因です。また、ROEも前期末の2.5%から当期は15.8%まで大幅に上昇しており、収益力の向上が評価されています。
キャッシュフロー
当第3四半期累計期間のキャッシュ・フローは開示されていませんが、設備投資や借入金返済など、着実に経営基盤の強化が進んでいるものと考えられます。引き続き強固な財務基盤の維持が期待されます。
配当の支払額
2023年3月期の年間配当金は50円(中間25円、期末25円)、2024年3月期の中間配当は25円と、安定的な配当を継続しています。株主還元にも注力し、株主の皆様への利益還元も行っています。
今後の展望
関西電力は、自然エネルギー導入拡大や原子力発電の安全性向上など、環境・エネルギーの課題にも積極的に取り組んでいきます。また、情報通信事業やサービス事業の拡大により、収益源の多様化を図っていきます。引き続き収益力の強化と企業価値向上に努めていく方針です。
編集部のまとめ
関西電力株式会社は、電力の安定供給を担う基幹事業に加え、情報通信やサービス事業など事業領域の拡大にも注力しています。今期は燃料価格下落など好要因もあり、大幅な増益となりました。今後も環境対応と収益力の強化に取り組み、持続的な成長を目指していくことが期待されます。
関西電力株式会社の決算日や配当についてまとめました。
関西電力株式会社の決算日は3月31日で、毎年5月上旬には有価証券報告書を提出しています。配当については、年間50円(中間25円、期末25円)と安定した配当を継続しており、株主還元にも尽力しています。今後も健全な財務基盤を維持し、株主の皆様に利益を還元していくことが期待されます。