株式会社テクニスコの最新四半期決算が公開されました!
同社は産業用レーザー機器向け高性能ヒートシンクなどを製造・販売する精密加工部品メーカーです。
今期の業績は売上高が前年同期比で10.5%減の3,491,725千円となりましたが、利益面では前年同期の営業利益から一転して297,070千円の営業損失を計上しました。
企業情報
企業名: 株式会社テクニスコ
証券コード: 29620
決算期: 2023年6月30日
株式会社テクニスコの決算日・決算時期(スケジュール)は?
株式会社テクニスコの決算は年1回の6月決算となっています。
四半期決算は1月、4月、7月、10月の年4回実施しており、今回の四半期決算はその第3四半期(1月~3月)の決算となります。
主な事業
株式会社テクニスコは、産業用レーザー機器向けの高性能ヒートシンクの製造・販売が主力事業です。
その他にもガラス製品の製造・販売なども手がけています。
主力のレーザー機器向けヒートシンクは、高い性能と品質が評価されており、国内外の大手メーカーに幅広く採用されています。
今期の業績と利益率は?
当第3四半期連結累計期間の売上高は3,491,725千円と前年同期比10.5%減少しました。
また、営業損失は297,070千円と黒字から赤字に転落しました。
その主な要因は、主力のレーザー機器市場向けヒートシンク製品の販売単価下落や需要減退によるものです。
売上・利益の推移
過去3年間の売上高と経常利益の推移を見ると、2021年6月期は売上高5,347,037千円、経常利益329,351千円と好調でしたが、2022年6月期は売上高5,292,037千円、経常利益252,587千円と減収減益となりました。
今期第3四半期累計の売上高は3,491,725千円、経常損失は208,775千円と厳しい状況が続いています。
四半期連結貸借対照表について
当第3四半期連結会計期間末の貸借対照表を見ると、総資産は8,816,664千円となっています。
前連結会計年度末と比較して545,273千円の増加となりました。
資産の部
資産の部では、現金及び預金が1,487,940千円と前期末から642,460千円増加しました。
一方で、機械装置及び運搬具が2,018,219千円と前期末から141,269千円減少しています。
負債の部
負債の部では、電子記録債務が63,806千円と前期末から209,248千円減少、長期借入金が1,770,861千円と303,337千円減少しています。
純資産の部
純資産の部は5,014,131千円となり、前期末から1,274,586千円増加しました。
これは主に、上場に伴う新株発行により資本金及び資本剰余金が各675,710千円増加したことによるものです。
ROAとROE
当第3四半期連結累計期間のROA(総資産利益率)は-2.36%、ROE(自己資本利益率)は-3.57%となっています。
前年同期と比べると大幅に悪化しており、収益力の低下が見られます。
今後の業績回復と経営効率の改善が課題となっています。
キャッシュフロー
当第3四半期連結累計期間のキャッシュ・フローを見ると、営業活動によるキャッシュ・フローは103,599千円の収入となりました。
一方で、投資活動によるキャッシュ・フローは236,449千円の支出となっています。
この結果、現金及び現金同等物の当第3四半期末残高は1,487,940千円となっています。
配当の支払額
株式会社テクニスコは、過去3年連続で無配となっています。
業績の回復と安定的な収益確保が課題となっているため、近年配当は実施されていません。
今後の展望
株式会社テクニスコは、レーザー機器市場における競争激化や顧客の在庫調整などの影響により、当期の業績は厳しい状況となりました。
しかしながら、新製品開発や生産効率の改善に取り組むことで、今後の業績回復に期待が寄せられています。
また、2023年7月の東京証券取引所スタンダード市場への上場を機に、更なる企業価値の向上と財務基盤の強化が期待されます。
編集部のまとめ
株式会社テクニスコの今期第3四半期決算は、主要市場である産業用レーザー機器向けの需要減退により減収減益となりました。
ただし、上場に伴う増資による財務基盤の強化や、新製品開発や生産性向上など、今後の業績回復に向けた取り組みに注目が集まっています。
同社の今後の動向に期待したいところです。
株式会社テクニスコの決算日や配当についてまとめました。
株式会社テクニスコは年に1回6月決算を行っており、四半期決算は1月、4月、7月、10月の年4回実施しています。
また、直近3年間は無配となっていますが、今後の業績回復に期待が寄せられています。