はじめに
お酒が好きな方にとって、株主優待は投資を身近に感じる入り口のひとつです。好きなビールや焼酎が自宅に届く、お気に入りのメーカーを応援しながら特典を受け取れる——そんな形で株式投資を楽しんでいる方は少なくありません。
このページでは、酒類事業との関連性が強く、自社製品が優待品として届く銘柄や、長期保有で優待内容がグレードアップする銘柄を厳選しました。「お酒好きにおすすめの株主優待ってどれ?」と探している方に向けて、各社の優待内容を分かりやすく整理してお伝えします。
選定基準
- 事業と優待の関連性が強い:ビール・焼酎・清酒など、自社が手がける酒類が優待品に直結している銘柄を選びました。
- 長期保有で優待内容が充実する設計がある:保有期間に応じて優待額が上がる、またはセット内容が豪華になる仕組みを持つ銘柄を優先しています。
- 単元株から優待を受け取れる:単元株(基本的に100株)から優待が得られるか、あるいは明確な最低株数が設定されているかを確認しています。
- 自社ブランドに強みがある:全国的に知名度のある商品・ブランドを持ち、優待品としての満足感が高い企業を選んでいます。
1. キリンホールディングス (2503)

「キリン一番搾り」や「ラガービール」でおなじみのキリンホールディングスは、国内ビール類で首位級のシェアを誇る大手食料品企業です。ビール事業だけでなく医薬品事業も強化しており、オーストラリアやアジアにも積極的に展開しています。自社グループ製品を優待品として届けてくれるため、お酒好きにとって分かりやすい株主優待です。
株主優待の中身
優待の対象は100株以上から。ただし、優待を受け取るには1年以上の継続保有が必要です(3月・6月・9月・12月末の株主名簿に同一株主番号で5回以上連続記録が1年以上の認定目安)。
- 100株以上(1年以上保有):500円相当の自社グループ製品
- 100株以上(3年以上保有):2,000円相当の自社グループ製品+プレミアム優待(抽選)
- 1,000株以上(1年以上保有):1,000円相当 / 3年以上保有で4,000円相当+プレミアム優待(抽選)
- 3,000株以上(1年以上保有):1,000円相当 / 3年以上保有で6,000円相当+プレミアム優待(抽選)
優待品の案内は毎年3月上旬に届き、申込書で申請する形式です。3年以上保有するとプレミアム優待(特別商品や割引サービスの抽選)が加わるのが大きな特徴です。
キリンHDの優待は1年未満の保有では受け取れません。買い付けのタイミングによっては最初の権利確定まで時間がかかるため、早めに購入しておくことが重要です。
こんな人におすすめ
ビールや自社グループ製品を楽しみたい方、少額から投資を始めつつ長期保有で優待をじっくりグレードアップさせたい方に向いています。
| 最低投資額(目安) | ¥247,400(100株〜) |
|---|---|
| 優待内容(要旨) | 100株・1年以上保有→500円相当の自社グループ製品、3年以上保有→2,000円相当+プレミアム優待(抽選) |
| 権利確定月 | 12月 |
| 長期保有特典 | あり(1年以上保有で優待開始、3年以上でさらに増額+プレミアム優待付与。四半期末に同一株主番号5回以上連続記録が1年以上の認定条件) |
| 単元株数 | 100株 |
2. サッポロホールディングス (2501)

「サッポロ黒ラベル」「ヱビスビール」で知られるサッポロホールディングスは、国内ビール類で確固たる地位を持つ企業です。飲料事業のほか不動産事業でも収益を上げており、外食ブランド(サッポロライオン)も展開しています。株主優待でビール缶が直接届くため、お酒好きには非常に分かりやすい内容です。
株主優待の中身
100株以上から優待の対象で、ビール詰合せ・食品飲料詰合せ・社会貢献寄付の3択から1点を選べます。3年以上の継続保有(6月30日・12月31日の株主名簿に同一番号で7回以上連続記録)でセット内容が増量します。
- 100株以上(3年未満保有):ビール缶350ml×4本 / 食品・飲料1,000円相当 / 寄付1,000円 から1点
- 100株以上(3年以上保有):ビール缶350ml×6本 / 食品・飲料1,500円相当 / 寄付1,000円 から1点
- 200株以上(3年未満保有):ビール缶×8本 / 食品・飲料2,000円相当 / 寄付2,000円 から1点
- 200株以上(3年以上保有):ビール缶×12本 / 食品・飲料3,000円相当 / 寄付2,000円 から1点
- 1,000株以上(3年未満保有):ビール缶×12本 / 食品・飲料3,000円相当 / 寄付3,000円 から1点
- 1,000株以上(3年以上保有):ビール缶×20本 / 食品・飲料4,500円相当 / 寄付3,000円 から1点
さらに、200株以上を保有している場合はサッポロライオンや新星苑(サッポロビール園)で使える食事割引券(5枚)も付与されます。
2026年12月末の株主優待については株式分割の影響で内容が変更となる可能性があります。最新の優待内容は公式サイトや証券会社の情報で必ず確認してください。
こんな人におすすめ
缶ビールを定期的に楽しむ方、外食割引券も活用したい方にぴったりです。200株を目指すと優待の幅がさらに広がります。
| 最低投資額(目安) | ¥175,300(100株〜) |
|---|---|
| 優待内容(要旨) | 100株→ビール缶×4本(3年以上で×6本)、200株以上で食事割引券5枚も追加 |
| 権利確定月 | 12月 |
| 長期保有特典 | あり(3年以上保有で優待内容を増量。6月30日・12月31日の株主名簿に同一番号7回以上連続記録が条件) |
| 単元株数 | 100株 |
3. キッコーマン (2801)

醤油で国内首位のキッコーマンは、調味料のイメージが強い企業ですが、酒類や飲料にも事業を広げています。北米事業が収益の大きな柱となっており、アジアではデルモンテ商標権も保持しています。5,000株以上の大株主には自社製造ワイン(6,000円相当)が選択肢に加わるなど、お酒好きにも注目したい優待内容です。
株主優待の中身
優待の受け取りには半年以上の継続保有が条件です(9月30日・3月31日の株主名簿に同一株主番号で2回以上連続記録)。優待品は自社グループ商品から構成されます。
- 100株以上(半年以上保有):1,000円相当の自社グループ商品
- 500株以上(半年以上保有):2,000円相当の自社グループ商品
- 5,000株以上(半年以上保有):4,000円相当の自社グループ商品+2,000円相当のオリジナル調味料セットまたは飲料セット / 6,000円相当の自社製造ワイン / 社会貢献団体への寄付(6,000円相当) から選択
ワインが選べるのは5,000株以上のコースのみで、100〜500株の範囲では醤油等の調味料・食品が中心となります。
権利確定が3月末のため、9月末の株主名簿にも同一番号で記録されることが「半年以上保有」の条件となります。9月末より前に購入しておくと、最短で翌年3月末に優待が確定します。
こんな人におすすめ
自社グループの調味料・食品もあわせて楽しみたい方、将来的にワインを視野に入れながら長期で保有を続けたい方に向いています。
| 最低投資額(目安) | ¥137,400(100株〜) |
|---|---|
| 優待内容(要旨) | 100株→1,000円相当の自社グループ商品、5,000株以上で自社製造ワイン(6,000円相当)も選択可 |
| 権利確定月 | 3月 |
| 長期保有特典 | あり(半年以上の継続保有が優待受け取りの条件。9月30日・3月31日の株主名簿に同一番号2回以上連続記録) |
| 単元株数 | 100株 |
4. 宝ホールディングス (2531)

「松竹梅」ブランドの清酒や本格焼酎で知られる宝ホールディングスは、焼酎・みりんで国内最大手の地位を持ちます。バイオ事業も手がけ、海外では日本食材の卸売も展開しています。清酒・焼酎が好きな方にとって特に親しみやすい銘柄で、自社グループ製品が優待品として届きます。
株主優待の中身
優待を受けるには1年以上の継続保有が条件です(3月・6月・9月・12月末の株主名簿に同一株主番号で5回以上連続記録が1年以上の認定目安、13回以上で3年以上)。保有期間が長いほど優待額が上がる設計です。
- 100株以上(1年以上保有):1,000円相当の自社グループ商品
- 100株以上(3年以上保有):1,300円相当の自社グループ商品
- 1,000株以上(1年以上保有):3,000円相当の自社グループ商品
- 1,000株以上(3年以上保有):4,000円相当の自社グループ商品
3年以上の保有で優待額がさらに上乗せされる設計は、長期保有を考えている方にとって大きな魅力です。
宝HDの長期保有認定は「四半期ごと(3・6・9・12月末)に同一番号で5回以上連続記録」が1年以上の基準です。途中で売却してしまうと連続記録がリセットされてしまうため、継続保有の意識が特に重要です。
こんな人におすすめ
松竹梅ブランドの清酒や焼酎が好きな方、長期保有で優待をコツコツと育てながら楽しみたい方に向いています。
| 最低投資額(目安) | ¥181,900(100株〜) |
|---|---|
| 優待内容(要旨) | 100株・1年以上→1,000円相当、3年以上→1,300円相当。1,000株・3年以上で4,000円相当 |
| 権利確定月 | 3月 |
| 長期保有特典 | あり(1年以上保有で優待開始、3年以上でさらに増額。四半期末に同一番号5回以上連続記録が1年、13回以上で3年の認定) |
| 単元株数 | 100株 |
5. オエノンホールディングス (2533)

焼酎・清酒を手がける大手メーカーのオエノンホールディングスは、量販店のプライベートブランド商品製造にも積極的です。酵素医薬品事業も成長しており、製造技術を幅広く活かしている企業です。株主限定の非売品「酒女神(オエノ)」が届くという、他社にはないユニークな優待内容が特徴です。
株主優待の中身
優待を受けるには1,000株以上かつ1年以上の継続保有が必要です(6月30日・12月31日の株主名簿に同一番号で3回以上連続記録)。毎年お酒の種類が変わる株主限定品か、日本赤十字社への寄付かを選べます。優待品は翌年5〜6月ごろの送付予定です。
- 1,000株以上(1年以上保有):株主限定「酒女神(オエノ)」(非売品・毎年お酒の種類が変わる) / 日本赤十字社への寄付1,500円 から選択
- 3,000株以上(1年以上保有):同上
- 3,000株以上(3年以上保有):「酒女神(オエノ)」+自社グループ商品1アイテム / 日本赤十字社への寄付2,500円 から選択
毎年内容が変わる非売品のお酒が届くという体験は、コレクター気質のお酒好きにとって特別な魅力があります。
優待を受け取るには最低1,000株以上の保有が必要なため、他の銘柄より最低投資額が大きくなります。投資額をしっかり確認したうえで検討するようにしましょう。
こんな人におすすめ
毎年届く限定お酒をコレクション感覚で楽しみたい方、焼酎・清酒が好きで腰を据えて長期保有できる方に向いています。
| 最低投資額(目安) | ¥422,000(1,000株〜) |
|---|---|
| 優待内容(要旨) | 1,000株・1年以上→限定「酒女神(オエノ)」(非売品) or 寄付1,500円。3,000株・3年以上でさらに自社商品1品追加 |
| 権利確定月 | 12月 |
| 長期保有特典 | あり(3年以上かつ3,000株以上の保有で自社グループ商品が追加。6月30日・12月31日の株主名簿に同一番号7回以上連続記録が条件) |
| 単元株数 | 100株(優待取得には1,000株以上の保有が必要) |
株主優待の取得時の注意点
株主優待を受け取るには、権利確定日(各権利確定月の最終営業日)に株主として名簿に登録されている必要があります。ただし、株を購入してから株主名簿に反映されるまでには2営業日(受渡日)かかるため、権利確定日の2営業日前にあたる「権利付き最終日」までに購入を完了させる必要があります。この日を過ぎてから購入しても、その権利確定日の優待は受け取れません。
また、権利付き最終日の翌日(権利落ち日)には株価が下落しやすい傾向があるため、売買タイミングには注意が必要です。NISA口座でも株主優待の取得は可能ですが、配当金の受け取り方法や税制については証券会社への確認をおすすめします。
株数が単元株を下回る端株(単元未満株)の状態では、原則として株主優待の対象外となります。購入時は必要な単元数を満たしているかを必ず確認しましょう。また、今回ご紹介した銘柄のように長期保有が条件の優待は、途中で売却すると継続保有期間がリセットされる場合があるため、保有の継続に注意が必要です。
まとめ
今回ご紹介した5銘柄は、いずれもお酒に直接関わる事業を持ち、ビール・焼酎・清酒・ワインと酒類のジャンルも幅広い顔ぶれです。自社製品が届く優待はお酒好きにとって分かりやすい魅力があり、長期保有で内容が充実する設計を持つ銘柄も多いため、継続して保有することでメリットが大きくなります。好みや投資スタイルに合わせて、じっくりと検討してみてください。
なお、株価や優待内容は変更される可能性があります。投資の最終判断はご自身の責任のもと、各社の公式サイトや証券会社の最新情報を確認したうえで行ってください。














