中日本興業株式会社の最新の決算報告をご紹介します。この企業は映画館運営やアドバタイジング、不動産賃貸などを手掛けており、着実に業績を伸ばしていることがわかりました。 今期の経営成績は好調で、特に映画事業が好調に推移しており、売上高、営業利益、経常利益、四半期純利益のいずれも前年同期を上回る結果となっています。また、自己資本比率も高水準を維持しており、財務体質も安定しています。中日本興業株式会社は映画館運営を中核とする着実な事業展開と、財務基盤の強化を図っている企業といえるでしょう。今後も安定した業績を維持できると期待されます。
企業情報
企業名: 中日本興業株式会社
証券コード: E04596
決算期: 3月期
中日本興業株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
中日本興業株式会社の決算日は3月31日です。第3四半期決算(2022年12月期)の報告書が本日2023年2月14日に提出されました。
主な事業
中日本興業株式会社は、シネマ事業、アド事業、不動産賃貸事業の3つの事業を展開しています。シネマ事業では映画館の運営やコンセッション(映画館内での飲食店経営)、アド事業では看板製作や広告宣伝などを行っています。また、不動産賃貸事業では自社保有の不動産を賃貸しています。主力のシネマ事業では、「ミッドランドスクエア シネマ」や「ミッドランドシネマ 名古屋空港」など、愛知県を中心にシネマコンプレックスを展開しています。
今期の業績と利益率は?
中日本興業株式会社の当第3四半期累計期間(2022年4月1日~2022年12月31日)の業績は好調でした。売上高は26億66百万円と前年同期比5.3%増加、営業利益は91百万円と前年同期の営業損失から大幅に改善しました。また、経常利益は99百万円、四半期純利益は77百万円と、3つの利益指標すべてが前年同期を上回る結果となっています。特に営業利益率は3.4%と高水準を維持しており、安定した収益基盤を築いています。
売上・利益の推移
中日本興業株式会社の過去3期の業績推移をみると、売上高は33億35百万円、26億66百万円、25億33百万円と年々増加傾向にあります。一方で、利益面では第90期(2021年3月期)は経常損失12百万円、四半期純損失24百万円と赤字となりましたが、第91期第3四半期累計期間(2022年12月期)では経常利益99百万円、四半期純利益77百万円と回復しています。中でも第3四半期の業績が好調だったことが特徴的です。
四半期連結貸借対照表について
中日本興業株式会社の最新の四半期連結貸借対照表を見ると、資産合計は45億52百万円と前期末比3.5%増加しています。流動資産は14億31百万円、固定資産は31億20百万円と、ともに増加基調にあります。一方、負債合計は12億54百万円で前期末比2.0%増加しています。また、純資産は32億97百万円と前期末比4.1%増加しており、自己資本比率は72.4%と高水準を維持しています。財務体質は引き続き健全であると言えるでしょう。
資産の部
資産の部では、現金及び預金が7億57百万円、投資有価証券が6億71百万円と、現預金や有価証券などの流動性資産が増加しています。一方で、固定資産の保有する土地が6億95百万円と大きな資産を保有しています。全体としては、映画館運営や不動産賃貸などの安定した事業展開を支える資産構成となっています。
負債の部
負債の部では、買掛金が3億73百万円、リース債務が2億7百万円などが主な内訳となっています。借入金は少なく、リース債務が大部分を占めるなど、安定的な資金調達を維持しています。
純資産の部
純資産の部では、資本金が2億70百万円、その他有価証券評価差額金が2億71百万円となっています。自己資本比率が72.4%と高水準を維持しており、健全な財務体質を保っていることがわかります。
ROAとROE
中日本興業株式会社のROA(総資産経常利益率)は2.2%、ROE(自己資本当期純利益率)は2.4%となっています。前年同期は赤字であったことから、大幅な改善が見られました。これは、シネマ事業を中心とした収益力の向上や財務体質の強化などにより、企業価値が高まりつつあることを示しています。今後も安定的な収益基盤の確保と資本効率の向上に取り組む必要があるでしょう。
キャッシュフロー
中日本興業株式会社の第3四半期累計期間におけるキャッシュフローは公表されていませんが、前期実績では営業活動によるキャッシュフローが2億5百万円のプラス、投資活動によるキャッシュフローが5億30百万円のマイナス、財務活動によるキャッシュフローが1億91百万円のマイナスとなっています。営業活動が安定的にキャッシュを生み出す一方で、設備投資などの投資活動にも積極的に取り組んでいることがうかがえます。今後の事業拡大と収益力強化につながることが期待されます。
配当の支払額
中日本興業株式会社は、年間配当金が60円となっています。第91期第3四半期累計期間では中間配当として1株当たり30円を実施しました。配当性向は、前期が100.29%と赤字のため計算できませんでしたが、当期第3四半期累計期間では27.2%となっています。安定した配当政策を維持しているといえるでしょう。
今後の展望
中日本興業株式会社は、新型コロナウイルス感染症の影響から徐々に回復基調にあり、映画館の集客回復や効率的な運営体制の構築により、業績の改善が期待できます。また、不動産賃貸事業やアド事業の安定収益も収益の下支えとなっています。今後は、新型コロナ禍からの本格的な回復と、事業ポートフォリオの強化により、持続的な成長を目指していくことが重要と考えられます。
編集部のまとめ
中日本興業株式会社は、映画館運営を中核とする事業展開を行っており、徐々に回復基調にあることがわかりました。業績は好調に推移し、利益率も改善傾向にあります。財務体質も健全で、配当も安定して支払われています。今後は新型コロナ禍からの完全な回復と、事業の多角化により一層の成長が期待できる企業だといえるでしょう。
中日本興業株式会社の決算日や配当についてまとめました。
中日本興業株式会社の決算日は3月31日で、第3四半期決算(2022年12月期)が本日2023年2月14日に発表されました。年間配当金は1株当たり60円で、安定した配当政策を維持しています。今後も着実な業績向上と株主還元に期待が持てる企業だと言えるでしょう。