企業の四半期業績報告は、その企業の財務状況を確認するための重要な情報源です。トビラシステムズ株式会社の四半期決算報告を読んでみると、同社が順調に業績を伸ばしていることがわかります。特に売上高や利益率の上昇が目立ちます。安定した収益基盤を築いていると言えるでしょう。
企業情報
企業名: トビラシステムズ株式会社
証券コード: 44410
決算期: 10月31日
トビラシステムズ株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
トビラシステムズ株式会社の決算期は毎年10月31日です。第1四半期は11月1日から1月31日までとなっています。決算日から3か月以内に四半期報告書を提出する必要があるため、同社は3月8日に本四半期決算報告書を提出しました。
主な事業
トビラシステムズ株式会社の主力事業は迷惑情報フィルタ事業です。特殊詐欺やフィッシング詐欺といった迷惑情報を効果的にブロックする製品やサービスを提供しています。モバイル、固定電話、ビジネスフォン向けのフィルタサービスを展開しており、幅広い顧客ニーズに応えています。同社の技術力とサービス品質が高く評価されています。
今期の業績と利益率は?
当第1四半期の売上高は567,882千円と前年同期比で16.4%増加しました。営業利益は202,448千円で前年同期比11.2%の増加となりました。経常利益は201,894千円、四半期純利益は155,184千円と、いずれも前年同期比で二桁の伸びを示しています。利益率も高水準を維持しており、同社の収益力の高さがうかがえます。
売上・利益の推移
同社の売上高と利益は過去3年間で順調に増加してきました。特に経常利益と純利益は大幅な伸びを示しています。これは主力のフィルタサービスが好評で、ストック収益の比率が高まったことが要因と考えられます。今後も安定的な収益基盤の構築が期待できそうです。
四半期連結貸借対照表について
トビラシステムズ株式会社の四半期貸借対照表を見ると、財務体質が健全であることがわかります。流動性の高い現金・預金が24億円以上あり、総資産に占める割合も70%以上あります。一方で有利子負債はほとんどなく、自己資本比率も55.8%と高水準を維持しています。安定した財務基盤が構築されていると言えるでしょう。
資産の部
資産の部では現金・預金が2.4億円、受取債権が2.2億円となっています。一方で、無形固定資産のうちのれんが1.9億円あります。同社は過去に行った M&A により取得したのれんを計上しているようです。
負債の部
負債の部では、買掛金が7100万円、契約負債(前受金)が10.6億円となっています。契約負債が大きいのは、同社のサービスが継続的な契約が多いことを示しています。
純資産の部
純資産の部では、資本金が3.3億円、利益剰余金が15.8億円となっています。自己資本比率は55.8%と、財務の健全性が保たれています。
ROAとROE
トビラシステムズ株式会社のROA(総資産利益率)は約5.8%、ROE(自己資本利益率)は約8.1%となっています。これらの数値は業界平均を上回る高水準にあり、同社の収益力の高さが示されています。今後も売上の拡大と利益率の維持により、ROAやROEの向上が期待できます。
キャッシュフロー
同社の営業キャッシュフローは好調で、営業活動によるキャッシュ・インフローは2.4億円となっています。一方で、投資活動によるキャッシュ・アウトフローが2.0億円あり、これは主に自社製品開発投資によるものです。財務活動によるキャッシュ・アウトフローは1.8億円で、配当金の支払いが主な要因です。全体としては手元の現金が減少傾向にありますが、将来の事業拡大に向けた投資が行われているものと考えられます。
配当の支払額
トビラシステムズ株式会社は、期末配当として1株当たり17円を実施しました。前期に比べて増配となっており、業績の伸長に合わせて株主還元も強化されていることがわかります。同社は積極的な株主還元を行っている企業といえるでしょう。
今後の展望
トビラシステムズ株式会社は、迷惑情報フィルタ事業でさらなる成長が期待されています。特にモバイル向けサービスの拡大や、ビジネスフォン向けサービスの伸張が注目されます。企業のセキュリティニーズの高まりから、同社の製品・サービスの需要は今後も高まっていくと考えられます。財務基盤も健全で、今後の事業展開にも期待が持てそうです。
編集部のまとめ
トビラシステムズ株式会社の四半期決算は、売上高、利益ともに好調な伸びを示しています。主力の迷惑情報フィルタサービスが顧客から高い評価を得ており、ストック収益の比率上昇による収益基盤の強化が進んでいます。財務面でも健全性が高く、株主還元も積極的に行われています。同社には今後も持続的な成長が期待できると考えられます。
トビラシステムズ株式会社の決算日や配当についてまとめました。
トビラシステムズ株式会社の決算期は毎年10月31日で、第1四半期が11月1日から1月31日までとなっています。同社は3月8日に四半期報告書を提出しています。
また、同社は1株当たり期末配当17円を実施しており、積極的な株主還元を行っている企業といえます。