ビジョナル株式会社(証券コード:41940)の決算報告を分析しました。売上高は31,432百万円と前年同期比19.0%の増加となり、経常利益は10,193百万円と65.3%も伸長しました。業績は堅調に推移しています。特にビズリーチ事業が好調で、プロフェッショナル人材領域の需要が強いことが成長の原動力となっています。今後も成長を維持するためHRMOSの新機能開発やマーケティング強化に取り組んでいきます。安定した財務基盤と高い収益性を背景に、ビジョナル株式会社の業績は順調に推移しています。
企業情報
企業名: ビジョナル株式会社
証券コード: 41940
決算期: 2023年7月31日
ビジョナル株式会社の決算日・決算時期(スケジュール）は？
ビジョナル株式会社の決算期は8月1日~7月31日の年1回となっています。決算発表は、通常10月中旬に行われます。
主な事業
ビジョナル株式会社は、HR Tech事業とIncubation事業を展開しています。HR Techでは「ビズリーチ」や「HRMOS」などの人材サービスを提供し、プロフェッショナル人材の採用支援を行っています。Incubationでは「トラボックス」や「M&Aサクシード」などの新規事業の開発にも取り組んでいます。特に「ビズリーチ」は、導入企業数が28,900社を超える人気サービスです。
今期の業績と利益率は？
当第2四半期連結累計期間の業績は売上高31,432百万円、営業利益9,791百万円、経常利益10,193百万円と非常に好調でした。営業利益率は31.1%、経常利益率は32.4%と高水準を維持しています。HR Techセグメントが全体の業績をけん引しており、特にビズリーチ事業の好調が大きく貢献しています。
売上・利益の推移
過去2年間の売上高は2022年8月期34,390百万円、2023年8月期(第2四半期累計)31,432百万円と高水準で推移しています。経常利益も2022年8月期6,167百万円、2023年8月期(第2四半期累計)10,193百万円と大幅な増加となっています。ビズリーチ事業の順調な成長が売上・利益の拡大を牽引しています。
四半期連結貸借対照表について
当第2四半期末の総資産は66,223百万円、負債合計は19,832百万円、純資産は46,390百万円となっています。資産の大部分は現金及び預金の50,711百万円となっており、自己資本比率も69.8%と高い水準を維持しています。健全な財務体質を保っています。
資産の部
資産の大部分を占めるのは現金及び預金の50,711百万円です。売上債権も5,454百万円と増加しています。安定的な資金繰りが可能な財務状況になっています。
負債の部
主な負債は契約負債の7,690百万円、未払法人税等の3,591百万円などです。金利負担の少ない健全な財務体質を維持しています。
純資産の部
純資産は46,390百万円と大幅に増加しています。これは主に、親会社株主に帰属する四半期純利益の計上による利益剰余金の増加によるものです。着実な利益積み上げにより、財務基盤が強化されています。
ROAとROE
ROAは前期7.1%から当期12.4%に上昇し、ROEも前期12.2%から当期16.1%に上昇しています。これは、売上高と利益の増加、および高い自己資本比率を背景に、資産効率と自己資本の効率が高まったことが要因です。適切な資本政策と積極的な事業投資により、企業価値向上に貢献しています。
キャッシュフロー
営業活動によるキャッシュ・フローは9,081百万円の収入となりました。これは主に税金等調整前四半期純利益の計上と契約負債の増加によるものです。投資活動によるキャッシュ・フローは420百万円の収入、財務活動によるキャッシュ・フローは38百万円の収入となっています。この結果、現金及び現金同等物は50,711百万円と大幅に増加しました。
配当の支払額
ビジョナル株式会社は現在、配当を行っていません。内部留保の活用によって事業成長に資金を振り向けているため、配当性向は低い水準となっています。今後、事業の成熟に合わせて配当政策の見直しが行われる可能性があります。
今後の展望
ビジョナル株式会社は、ビズリーチ事業の拡大とHRMOSの新機能開発、マーケティング強化に注力していきます。プロフェッショナル人材領域の高い需要を背景に、ビズリーチ事業の成長が続くと期待されます。一方で、HRMOSについても新機能の投入により、利用企業数の増加が見込まれます。全体としては、人材領域での事業拡大に加え、新規事業の開発にも力を入れる方針です。
編集部のまとめ
ビジョナル株式会社の2023年8月期第2四半期決算は大変好調でした。売上高、経常利益ともに大幅な増加を果たし、営業利益率も高水準を維持しています。特に、ビズリーチ事業の好調が全体の業績を牽引しました。健全な財務体質と高い収益性により、企業価値の向上が期待されます。今後も、ビズリーチの拡大とHRMOSの強化により、持続的な成長が見込まれます。
ビジョナル株式会社の決算日や配当についてまとめました。
ビジョナル株式会社の決算期は8月1日~7月31日となっており、決算発表は通常10月中旬に行われます。現在、同社は配当を実施していませんが、今後事業の成熟に合わせて配当政策の見直しが行われる可能性があります。高収益性を背景に、安定した財務基盤を持つビジョナル株式会社の業績は順調に推移しています。
