- SBI・新興国株式インデックス・ファンド(愛称:雪だるま(新興国株式))はFTSE エマージング・インデックス(配当込み、円換算ベース)に連動する低コストなインデックスファンド
- 信託報酬は年率0.176%程度と、業界の中でもトップクラスの低水準に位置づけられる
- 中国・台湾・インドを中心とした構成で、韓国は先進国扱いのため組み入れられていない点が他社の新興国ファンドとの大きな違い
- 新NISAのつみたて投資枠・成長投資枠の両方で購入でき、長期の資産形成に活用しやすい
- 同じ「新興国株式」でもベンチマークの違いによって値動きや構成比率が変わるため、比較して選ぶことが大切
SBI・新興国株式インデックス・ファンドとはどんな商品か
SBI・新興国株式インデックス・ファンド(愛称:雪だるま(新興国株式))は、SBIアセットマネジメントが運用する追加型の株式インデックスファンドです。新興国の株式市場全体の値動きを捉えることを目的としており、個別銘柄を選ぶ手間をかけずに、成長が期待される新興国市場全体に分散投資できる点が特徴です。
ポイント:「雪だるまシリーズ」はSBIアセットマネジメントが手掛ける低コストインデックスファンドの総称で、全世界株式や先進国株式など複数のラインナップが用意されている。
このファンドは1本の投資信託を保有するだけで、数十カ国・数百銘柄にまたがる新興国株式へ分散投資できる仕組みになっており、個人投資家が新興国市場にアクセスするハードルを大きく下げてくれる商品といえます。
ベンチマークと投資対象国・組入銘柄の特徴
本ファンドが連動を目指すベンチマークはFTSE エマージング・インデックス(配当込み、円換算ベース)です。組入上位国の目安としては、中国が約27.8%、台湾が約20.4%、インドが約18.1%となっており、アジア新興国の比重が高い構成になっています。
知っておきたいポイント:韓国はFTSE社の分類上「先進国」として扱われているため、本ファンドの投資対象には含まれていません。MSCI社の指数を採用する他社ファンドとは組入国が異なる点に注意が必要です。
この違いは地味に見えて、実は値動きの傾向に影響します。韓国株を含むかどうかでポートフォリオ全体のセクター比率(ハイテク比率など)が変わるため、「新興国株式インデックス」と一口に言っても、採用するベンチマーク次第で中身が異なることを理解しておくと安心です。
信託報酬・実質コストの水準
インデックスファンドを選ぶうえで最も重視したいのがコストです。SBI・新興国株式インデックス・ファンドの信託報酬は年率0.176%程度(税込)で推移しており、新興国株式インデックスファンドの中でも低コスト水準にあります。
| ファンド名 | 信託報酬(年率目安) | ベンチマーク |
|---|---|---|
| SBI・新興国株式インデックス・ファンド | 0.176%程度 | FTSEエマージング・インデックス |
| SBI・V・新興国株式インデックス・ファンド | 0.136%程度 | FTSEエマージング・マーケッツ・オールキャップ中国A株込みインデックス |
| 他社の新興国株式インデックス(MSCI連動タイプ) | 0.15〜0.19%程度 | MSCIエマージング・マーケット・インデックス |
注意点:信託報酬は運用会社の判断で見直されることがある。購入前には必ず最新の目論見書や運用会社の公式ページで最新料率を確認したい。
基準価額・純資産総額の推移
2026年7月末時点の情報では、SBI・新興国株式インデックス・ファンドの基準価額はおよそ23,000円台で推移し、純資産総額は数百億円規模まで積み上がっています。設定当初から資金流入が続いており、長期の資産形成先として選ばれていることがうかがえます。
良い傾向:純資産総額が右肩上がりで増えているファンドは、繰上償還(運用途中でファンドが終了してしまうこと)のリスクが相対的に低いと評価されている。長期保有を前提とするなら、純資産の推移も確認しておきたいポイントだ。
新興国株式インデックスファンドに投資するメリット
新興国株式への投資には、先進国株式とは異なる魅力があります。
- 高い経済成長ポテンシャル:人口増加や中間層の拡大が続く国が多く、長期的な企業収益の伸びが期待されている
- 分散投資効果:先進国株式とは異なる値動きをする局面があり、ポートフォリオ全体のリスク分散に役立つと評価されている
- 低コストでアクセスできる:かつては専門的な知識が必要だった新興国投資も、インデックスファンド1本で手軽に始められる
ポイント:全世界株式インデックスファンドにも新興国は組み込まれているが、比率は数%程度にとどまることが多い。新興国の成長をより積極的に取り込みたい場合は、本ファンドのような新興国特化型を組み合わせる選択肢もある。
投資する上での注意点
魅力がある一方で、新興国株式ならではの注意点も理解しておく必要があります。
知っておくべきこと①:値動きの振れ幅
新興国市場は先進国市場に比べて値動きが大きくなりやすい傾向がある。短期的な下落局面でも慌てず、長期目線で保有を続けることが基本戦略とされている。
知っておくべきこと②:為替変動の影響
外貨建て資産に投資するため、円高・円安の動きが基準価額に影響を与える。円換算ベースのリターンである点を理解しておきたい。
知っておくべきこと③:政治・規制リスク
新興国は政治情勢や規制の変更が市場に影響しやすい国も含まれる。特定の国・地域に偏りすぎないよう、他の資産クラスとのバランスも意識したい。
他の新興国株式インデックスファンドとの比較
新興国株式インデックスファンドは複数の運用会社から提供されており、それぞれ特徴が異なります。代表的な比較対象として、純資産総額が国内最大級の新興国株式インデックスファンドや、SBIアセットマネジメントが提供するもう一つの新興国ファンドが挙げられます。
比較のヒント:MSCI指数連動タイプは韓国を含むため中国・台湾・インドに加えて韓国株の値動きも反映される。FTSE指数連動タイプ(本ファンド)は韓国を含まない分、他国の比重がやや高めになる。どちらが良い・悪いではなく、「どんな国の成長を取り込みたいか」で選ぶのが基本の考え方だ。
また、SBIアセットマネジメントには本ファンドのほかに、米国バンガード社のETFを通じて新興国株式に投資する「SBI・V・新興国株式インデックス・ファンド」もラインナップされています。こちらは中国A株を含む幅広い銘柄をカバーする指数に連動し、経費率がさらに低い水準に設定されているのが特徴です。目的や好みに応じて使い分けることもできます。
NISA(つみたて投資枠・成長投資枠)での活用法
新興国株式インデックスファンドの多くは、新NISAのつみたて投資枠および成長投資枠の対象になっています。非課税で運用益を受け取れるNISA制度と組み合わせることで、長期の積立投資による複利効果をより活かしやすくなります。
活用のコツ:新興国株式は値動きが大きくなりやすいため、一括投資よりも毎月一定額を積み立てる「時間分散」との相性が良いと評価されている。積立設定をしておけば、価格が下がった時には多く、上がった時には少なく買い付ける効果も期待できる。
また、コア資産として全世界株式インデックスファンドを保有しつつ、サテライト的に新興国株式インデックスファンドを組み入れるという活用方法も一般的です。ポートフォリオ全体でのバランスを意識しながら組み入れ比率を検討するとよいでしょう。
どんな人に向いているファンドか
向いている人
- 低コストで新興国市場全体に分散投資したい人
- 長期の積立投資でコツコツ資産形成をしたい人
- 先進国株式中心のポートフォリオに、新興国の成長をプラスしたい人
他の選択肢も検討したい人
- 値動きの振れ幅をできるだけ抑えたい人(先進国株式や債券との組み合わせを検討)
- 短期間で結果を求めたい人(インデックス投資は長期運用が基本の考え方とされている)
まとめ
SBI・新興国株式インデックス・ファンドは、FTSEエマージング・インデックスに連動する低コストな新興国株式インデックスファンドです。中国・台湾・インドを中心とした構成で、韓国を含まない点が他社ファンドとの違いとして押さえておきたいポイントです。信託報酬は業界内でも低水準にあり、新NISAのつみたて投資枠・成長投資枠の両方で購入できるため、長期の積立投資と相性の良い選択肢の一つといえます。新興国株式は値動きが大きくなりやすい面もあるため、全世界株式など他の資産クラスとのバランスを意識しながら、無理のない範囲で長期目線の運用を心がけることが大切です。
SBI・新興国株式インデックスファンドの特徴と選び方をまとめました
ベンチマーク、組入国、信託報酬、純資産の推移という4つの視点から本ファンドを見てきました。低コストで新興国市場にアクセスできる点は大きな魅力である一方、値動きの振れ幅や為替変動といった注意点も存在します。他の新興国株式インデックスファンドとの違いを理解した上で、自分の投資方針やポートフォリオ全体のバランスに合った商品を選ぶことが、長期的な資産形成の第一歩になるでしょう。
※本記事は一般的な情報提供を目的としており、金融アドバイスではありません。個別のケースについては専門家にご相談ください。

















