東北特殊鋼株式会社の2023年12月期第3四半期決算が発表されました。増収減益となりましたが、経常利益と四半期純利益は前年同期を上回る好調な結果でした。企業の成長に期待が高まっています。
企業情報
企業名: 東北特殊鋼株式会社
証券コード: 54840
決算期: 3月期
東北特殊鋼株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
東北特殊鋼株式会社の決算日は3月31日です。第3四半期決算は2023年12月31日に終了し、本日2024年2月9日に四半期報告書が提出されました。
主な事業
東北特殊鋼株式会社は、特殊鋼の製造・販売を行う「特殊鋼事業」と不動産の賃貸を行う「不動産賃貸事業」の2つの事業を展開しています。特殊鋼は自動車や建設機械などに使用される高機能な鋼材で、同社は東北地方を中心に事業を展開しています。
今期の業績と利益率は?
当第3四半期の売上高は159億6,240万円と前年同期に比べ24百万円(0.2%)減少しました。一方、経常利益は9億3,061万円と306百万円(24.8%)減少したものの、前年同期を上回る好調な結果となりました。経常利益率は5.8%と前年同期の7.7%から低下しました。
売上・利益の推移
直近3年間の売上高と経常利益の推移を見ると、売上高は215億5,775万円から159億6,240万円と減少傾向にあります。一方、経常利益は12億3,693万円から9億3,061万円と減少しているものの、依然として高水準を維持しています。収益性の高い特殊鋼事業が同社の収益の柱となっていることが分かります。
四半期連結貸借対照表について
当第3四半期末の総資産は339億3,700万円と、前期末に比べ12億2,800万円(3.8%)増加しました。負債は67億7,290万円と3億3,500万円(5.2%)増加しましたが、純資産は271億6,400万円と8億9,200万円(3.4%)増加しています。自己資本比率は80.0%と健全な水準を維持しています。
資産の部
流動資産は166億6,110万円と、前期末に比べ13億1,500万円(8.5%)増加しました。現金及び預金が8億4,400万円増加したことが主な要因です。固定資産は172億7,585万円と、前期末とほぼ同水準を維持しています。
負債の部
流動負債は46億9,430万円と、前期末に比べ3億0,480万円(6.9%)増加しました。未払金などが増加したことが主な要因です。固定負債は20億7,860万円と、前期末とほぼ同水準を維持しています。
純資産の部
純資産は271億6,400万円と、前期末に比べ8億9,200万円(3.4%)増加しました。親会社株主に帰属する四半期純利益の計上などにより利益剰余金が増加したことが主な要因です。
ROAとROE
ROA(総資産利益率)は前年同期の4.6%から3.3%に低下しました。これは利益が減少したためです。一方、ROE(自己資本利益率)は前年同期の3.5%から3.1%に低下しましたが、高水準を維持しています。財務基盤が強固であり、収益性の高い企業だと言えるでしょう。
キャッシュフロー
当第3四半期の営業活動によるキャッシュ・フローは11億5,600万円のプラスとなっています。一方、投資活動によるキャッシュ・フローは8億4,500万円のマイナスとなりました。これは主に設備投資によるものです。財務活動によるキャッシュ・フローは1億8,300万円のマイナスとなりました。これは配当金の支払いによるものです。全体としてキャッシュ・フローは2億2,800万円のプラスとなっています。
配当の支払額
当期の年間配当金は年28円を見込んでいます。うち第2四半期配当が18円、第3四半期配当が10円となります。前年同期と比べて増配となっています。配当性向は24.8%と、株主還元を重視した水準となっています。
今後の展望
世界経済の減速やインフレ圧力の高まりなど、先行きは不透明な状況です。しかし、同社の主力事業である特殊鋼事業は、自動車や建設機械など堅調な需要が期待できます。また、不動産賃貸事業も安定収益が見込めます。中長期的な成長が期待できる企業だと言えるでしょう。
編集部のまとめ
東北特殊鋼株式会社の2023年12月期第3四半期決算は、増収減益となりましたが、依然として高収益体質を維持できている企業といえます。自己資本比率が80%と財務基盤も強く、中長期的な成長が期待できる企業です。今後の業績に注目していきましょう。
東北特殊鋼株式会社の決算日や配当についてまとめました。
東北特殊鋼株式会社の決算日は3月31日で、第3四半期決算は12月31日に終了しました。配当金は年28円を見込んでおり、株主還元に積極的な企業だと言えます。