- 日本の上場株式は原則100株を1単元とする「単元株制度」が採用されている
- 単元株に満たない株数は「単元未満株」として扱われ、通常の売買単位では取引できない
- 証券会社によっては1株単位から購入できるサービスが用意されており、少額から株式投資を始めやすくなっている
- 単元未満株には議決権や株主優待が原則つかないなど、単元株との違いも把握しておきたい
- 購入単位の選び方は、投資できる資金の大きさや目的に応じて検討するのが基本
株の購入単位とは何か
株式投資を始めようとすると、まず目にするのが「購入単位」という言葉です。日本の証券市場では、銀行の預金のように好きな金額を自由に入金するのではなく、企業ごとに決められた株数の単位でまとめて売買する仕組みが取られています。この単位のことを「単元株」と呼び、1単元に満たない注文は原則として通常の市場では成立しません。
現在、国内の証券取引所に上場している企業の単元株数は、100株に統一されています。かつては企業によって1,000株単位や10株単位など売買単位がばらばらで、投資家にとって分かりにくい状態が続いていましたが、各取引所が主導して単元株数の集約が進められ、上場企業の大半が100株単位に揃えられました。この結果、どの銘柄を見ても「基本は100株からの購入」と覚えておけば、まず迷うことはありません。
なぜ購入単位(単元株数)が決められているのか
単元株制度が設けられている背景には、株主総会での議決権の管理や、証券事務の効率化という目的があります。単元株制度のもとでは、1単元以上の株式を持つ株主が議決権を持つ正式な株主として扱われます。逆に言えば、単元に満たない株数だけを持っていても、原則として株主総会での議決権は発生しません。
また、企業側にとっても、株主名簿の管理や株主総会の招集通知の発送といった事務作業は、株主数が多くなるほど負担が大きくなります。売買単位をある程度まとまった株数に設定することで、極端に細かい単位での取引が増えすぎるのを防ぎ、事務の負担を一定に保ちやすくする狙いもあると考えられています。
単元株数の考え方(イメージ)
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 1単元の株数 | 原則100株 |
| 最低購入株数 | 通常は100株から |
| 議決権が発生する株数 | 1単元(100株)以上 |
| 単元に満たない株数 | 単元未満株として扱われる |
単元株で購入する場合の最低投資額の目安
単元株制度のもとで実際に株式を購入する場合、必要な資金は「株価×100株」でおおまかに把握できます。たとえば株価が1,000円の銘柄であれば、100株を買うのに必要な金額はおよそ10万円です。株価が1万円を超える銘柄であれば、100株単位での購入にはおよそ100万円規模の資金が必要になる計算です。
こうした最低投資額の違いは、企業側が実施する株式分割によって調整されることもあります。1株を複数株に分割すれば、1株あたりの価格は下がり、単元あたりの必要資金も小さくなります。株価が高くて手が届きにくかった銘柄が、分割をきっかけに個人投資家にとって買いやすくなるケースもあるため、気になる銘柄については株価や分割の動きを定期的に確認しておくと良いでしょう。
株価別の最低投資額イメージ
| 株価の目安 | 100株購入時の必要資金の目安 |
|---|---|
| 500円 | 約5万円 |
| 1,000円 | 約10万円 |
| 3,000円 | 約30万円 |
| 10,000円 | 約100万円 |
※実際の必要資金は手数料や当日の株価によって変動します。あくまで目安として参考にしてください。
少額から始めたい人向けの「単元未満株」という選択肢
100株単位での購入にはまとまった資金が必要になる銘柄も多いため、「もっと少ない金額から株式投資を試してみたい」と考える人も少なくありません。そうした需要に応える形で用意されているのが、単元未満株と呼ばれる取引の仕組みです。これは1単元に満たない株数、具体的には1株から数十株程度の単位で株式を購入できるサービスで、多くの証券会社が独自の名称をつけて提供しています。
サービス名は証券会社ごとに異なり、1株単位で購入できるものが主流ですが、一部の会社では単元の10分の1単位といった区切りでサービスを提供している場合もあります。呼び方は違っても、基本的な考え方は共通しており、「通常より小さい単位で株を買える仕組み」と理解しておけば十分です。
単元未満株サービスの名称の違い(イメージ)
| 証券会社のタイプ | サービス名の例 |
|---|---|
| 大手ネット証券A | 1株単位の購入サービス(呼称は会社ごとに異なる) |
| 大手ネット証券B | 1株単位の購入サービス(呼称は会社ごとに異なる) |
| 店頭系の証券会社 | 単元の一部単位でのミニ株サービス |
いずれのサービスも、呼び方や細かい条件は証券会社によって違うため、利用を検討する際は申込前に公式サイトで最新の取扱銘柄や条件を確認するようにしましょう。
単元未満株を利用するときに知っておきたい注意点
単元未満株は少額から株式投資を始めやすい便利な仕組みですが、単元株での購入とはいくつかの違いがあります。あらかじめ把握しておくことで、購入後に「思っていたのと違った」と感じることを防げます。
自分に合った購入単位の選び方
単元株での購入と単元未満株での購入、どちらを選ぶべきかは、投資にかけられる資金や目的によって変わってきます。ここでは選び方の基準をいくつか整理します。
購入単位の違いは、投資の自由度やコストにも関わってきます。自分がどのくらいの資金を株式投資に充てられるのか、優待や議決権をどの程度重視するのかを整理したうえで、単元株と単元未満株のどちらを軸にするかを検討してみてください。両方を組み合わせて、気になる銘柄は単元未満株で少しずつ試し、本格的に投資したい銘柄は単元株でまとめて購入するという使い分けも一つの方法です。
まとめ
国内の上場株式は、現在原則として100株を1単元とする単元株制度のもとで売買されています。株価に100を掛ければ、おおよその必要資金が見えてくるため、銘柄選びの際にはまず自分の資金と単元株での必要金額を見比べることが基本になります。一方で、まとまった資金を用意しにくい場合や、少額からいろいろな銘柄を試してみたい場合には、証券会社が提供する単元未満株サービスを利用することで、1株単位からでも株式投資を始められます。議決権や株主優待の扱い、約定のタイミングなど単元株との違いも踏まえながら、自分の資金状況や投資の目的に合った購入単位を選んでいくことが、無理のない株式投資につながります。
株の購入単位とは?100株単位の仕組みと少額投資の始め方をまとめました
株式投資における購入単位は、原則100株を1単元とする単元株制度が基本となっており、銘柄の株価に応じて必要な資金の規模が変わってきます。まとまった資金で単元株を購入すれば議決権や株主優待の対象になりやすく、少額から始めたい場合は証券会社が提供する単元未満株サービスを活用することで、1株単位からでも投資を始められます。両者の仕組みと注意点を理解し、自分の資金状況や目的に合わせて購入単位を選んでいくことが、無理のない資産運用の第一歩になります。
※本記事は一般的な情報提供を目的としており、金融アドバイスではありません。個別のケースについては専門家にご相談ください。

















